|
|
(財)資産評価システム研究センター
|
|
【償却資産関係用語集】
|
|
あ
圧縮記帳 圧縮記帳とは、法人税法等において、国庫補助金、工事負担金、非出資組合賦課金及び保険金等により資産を取得した場合に、その取得した資産の価額から受贈益又は譲渡益等に相当する額を控除した額を取得価額とすることである。 一方、固定資産税においては、その課税標準となるべき固定資産の価格は適正なものでなければならないものであり、圧縮記帳は認められない。したがって、固定資産の評価を行う場合の基準となる取得価額は圧縮記帳がない場合の通常の取得価額となる。 [⇒特別償却] い
移動性償却資産・可動性償却資産 移動性償却資産とは、船舶、車両、航空機、運搬具等のように、それ自体移動させる目的で製作されているものであり、自力によって移動可能な償却資産をいう。 可動性償却資産とは、建設用機械、推進器のない浚渫船のように、その移動が自力によらず人力、機械力その他の力によるもので、かつ、工事現場や作業場等の移動に伴ってその所在が移動する償却資産をいう(地方税法389@T)。 え
延滞金 延滞金とは、地方税を納期限までに完納しない場合において正当に納付した者との権衡上、延滞利子的にこれに加算して徴収するものである。特に不申告による延滞金は、納税義務者が固定資産税に関する必要な申告を怠ったことに基因して、価格等の決定が遅れてなされたことに伴い、その賦課徴収が遅延した場合に徴収されるものである。具体的には、不申告又は虚偽の申告をしたことにより、償却資産の価格を決定し、又は修正したことに基づいてその者に係る固定資産税に不足税額があることを発見した場合においては、直ちにその不足税額のうちその決定があった日までの納期に係る分を追徴するとともに、その不足税額に係る法定の延滞金を徴収しなければならないこととなっている(地方税法368)。ただし、やむを得ない事由があると認める場合には、延滞金を減免することができる(同法369)。 また、延滞金は、納期限の翌日から1月を経過する日まで年7.3%とし、その後の期間については年14.6%として算定するものとされている(同法369@)。 なお、年7.3%の割合は、平成12年1月1日以後の期間に対応するものについて、以下の特例基準割合が年7.3%に満たない場合には、当該特例基準割合(注)(当該特例基準割合に0. 1%未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)によるものとされている(同法附則3の2@)。 (注)特例基準割合:各年の前年の11月30日を経過する時における日本銀行法第15条第1項第1号の規定により定められる商業手形の基準割引率(公定歩合)に年4%の割合を加算した割合 [⇒虚偽の申告に対する罪、不申告に対する過料] お
オペレーティング・リース オペレーティング・リースとは、ファイナンス・リース以外のリースをいうが、例えばコピー機・パソコン等を1年のリース契約により導入し、期間満了後にリース会社に返還するというリース取引の一形態である。 なお、こうしたリース取引の中には、税務会計上売買として取り扱われる場合もあるが、特定の場合を除き、原則として納税義務者は所有者であるリース会社となるものである。 [⇒ファイナンス・リース] か
改良費 償却資産の価格を増加させるため、又は使用可能期間を延長させるため当該償却資産について追加的に支出される費用をいう。 改良費のほかに償却資産について追加的に支出される費用としては、償却資産を常に使用可能な状態に置くために通常必要とされる費用である維持費及び償却資産の使用に伴う部分的な破損を正常な状態に復するために必要とされる補修費があるが、これらはいずれも修繕費として改良費とは別に取り扱われる。追加支出された費用が改良費に該当するかどうかは国税の資本的支出に該当するかどうかによって判断されることとなる。 また、改良部分の評価は、当該改良を加えられた本体部と区分して、それぞれの改良部分ごとに、当該改良のために支出された金額を基準として、当該改良を加えられた償却資産の耐用年数に応ずる減価率を考慮して行う。 なお、税務会計においては、固定資産についてなされた追加的支出を「資本的支出」と「修繕費」に区分しており、このうち資本的支出は、固定資産について支出した費用が、その固定資産の耐用年数を延長し、又は価額を増加した場合のそれらに対応する費用をいうものである。したがって、改良費は、税務会計における資本的支出にほぼ対応しているものである。 [⇒修繕費] 家屋 家屋とは、住家、店舗、工場(発電所及び変電所を含む。)、倉庫その他の建物をいう(地方税法341@V)。この場合における家屋とは、不動産登記法における建物とその意義を同じくするものであるが、地方税法においては家屋の意義及び範囲を積極的に定義していないため、もっぱら社会通念にしたがって解釈せざるを得ない。 一般的には、家屋とは、「屋根及び周壁又はこれに類するものを有し、独立して風雨をしのぎうる外界から遮断した一定の空間を有するものであり、住居、作業、貯蔵等の用に供しうる状態にあるもの」(不動産登記事務取扱手続準則136T)と解されており、例えば鶏舎、豚舎等の畜舎、堆肥舎等は一般に社会通念上家屋とは認められないと考えられるため、特に構造その他からみて一般家屋との権衡上課税客体とせざるを得ないものを除いては家屋の課税客体としないこととされている。 なお、家屋の付帯設備(建築設備)は、@家屋の所有者が家屋に付属して設置し、かつ所有する設備であって、A家屋と構造上一体となって効用を発揮しているものについては、通常家屋の一部としてその家屋に含めて取り扱い、家屋の評価にあたっては、これらの付帯設備の価格を家屋に含めて評価するものである。 [⇒付帯設備] 価格等を登録した旨の公示の日以後における価格等の決定・修正等 市町村長は、固定資産課税台帳に登録すべき固定資産の価格等のすべてを登録した場合には、直ちに、その旨を公示しなければならないものとされており(平成15年度分以後の固定資産税から適用)、(地方税法411A)、この公示の日以後において登録された価格等に重大な錯誤があること等を発見した場合においては、直ちに価格等を決定し、又は登録された価格等を修正して、これを固定資産課税台帳に登録しなければならない(同法417@)。特に、価格等の修正については、虚偽の申告による誤算、固定資産課税台帳に登録する際の誤記、計算単位の誤り、評価調書における課税客体の明瞭な誤認等客観的に明らかに重大な錯誤と認められる場合に限り行われる得るものである(取扱通知(市町村税関係)3章五節四○)。 [⇒固定資産課税台帳、納税義務者に対する通知] き
共有物 共有物とは、二以上の者が同一の物について共同して一定の割合で一の所有権を有しているものをいう。 共有物に係る固定資産税については、共有者が連帯して納付する義務、すなわち連帯納税義務を負うこととなる(地方税法10の2@)。 [⇒所有権留保付売買資産、ファイナンス・リース、連帯納税義務] 虚偽の申告に関する罪 地方税法第383条(一般の償却資産)、同法394条(総務大臣が指定する償却資産)及び同法745条(道府県知事が指定する大規模償却資産)の規定により申告すべき事項について虚偽の申告をした者は、1年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処せられる。また、法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の義務又は財産に関して虚偽の申告をした場合においては、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、上記の罰金刑が科される(同法385)。 [⇒延滞金、不申告に対する過料] け
減価償却額又は減価償却費が損金又は必要な経費に算入されるもの その減価償却額又は減価償却費が「損金又は必要な経費に算入されるもの」とは、法人税又は所得税における所得の算定に当たって、現実にその減価償却額又は減価償却費が損金又は必要な経費に算入されているものはもとより、現実に損金又は必要な経費に算入されていないものであっても、本来損金又は必要な経費に算入されるべき性格のものであれば足り、かかる資産であれば課税客体となる。したがって、簿外資産、償却済資産、建設仮勘定の資産で事業の用に供されているものはいずれも償却資産に該当し、課税客体となる。 [⇒建設仮勘定、償却済資産、簿外資産] 建設仮勘定 建設仮勘定とは、事業の用に供する固定資産を建設し、又は購入する目的で直接間接に支出した金額を整理し、建設又は購入が完了した後において精算額をもって確定した固定資産に振り返るための勘定である。この内容は、請負業者に対する前払金、土地・建物、機械等の購入の前払金等のほか、材料・部分品で建設に使用した金額も含まれる。 しかしながら、固定資産勘定に未振替のまま運用開始されることもあり、この場合の建設仮勘定の資産については、その精算の有無にかかわらず、賦課期日現在においてそれが実際に事業の用に供する状態になっているかどうかによって、課税客体となるかどうかを判断することとなる。つまり、建設仮勘定において経理されている資産であっても、それが賦課期日までに完成し、事業の用に供することができる場合には、原則として、その完成部分が償却資産として課税客体となる。 [⇒減価償却額又は減価償却費が損金又は必要な経費に算入されるもの、償却済資産、簿外資産] 建築設備 →付帯設備 こ
鉱業用坑道 鉱業用坑道とは、一般的に地下資源の採掘を目的として掘削されるものであり、その資源の採掘の終了とともにその使命を終えるものである。したがって、その鉱業用坑道の価値も、地下資源の採掘量に比例して減価していくため、坑道の減価償却費については、採掘量に比例した減価償却費を算定する方法、つまり「生産高比例法」が一般の固定資産の評価の方法のほかに、鉱業用の評価の特例として固定資産評価基準第3章第3節に定められている。 また、固定資産税の課税客体となる鉱業用坑道は、「主要坑道」に限られ、主要坑道以外の坑道はこれに含まない。坑道の評価において、坑道を「坑外坑道」と「坑内坑道」に区分して評価するものとされている。 [⇒固定資産評価基準、生産高比例法] 固定資産課税台帳 固定資産課税台帳とは、@土地課税台帳、A土地補充課税台帳、B家屋課税台帳、C家屋補充課税台帳、D償却資産課税台帳、の5つの台帳を総称したものである(地方税法341H)。 市町村は、固定資産の状況及び固定資産の課税標準である固定資産の価格を明らかにするため、固定資産課税台帳を備えなければならないものとされている(同法380@)。 固定資産税は、市町村に備える固定資産課税台帳に所有者として登録されている者を納税義務者とし、また、固定資産台帳に登録されている固定資産の価格等を課税標準として課する。つまり、固定資産税においてはいわゆる台帳課税主義がとられており、固定資産課税台帳に所有者として登録されている者について、原則としてそれが真実の所有者であるかどうかを考慮することなく固定資産税の納税義務者とし、また、固定資産課税台帳に登録されている固定資産の価格等を課税標準として課する。つまり、固定資産税においては、いわゆる台帳課税主義がとられており、固定資産課税台帳に所有者として登録されている者について、原則としてそれが真実の所有者であるかどうかを考慮することなく固定資産税の納税義務者とするものである。 なお、課税標準となるべき価格等については、固定資産評価審査委員会に対する審査申出期間(固定資産課税台帳に登録すべき価格等のすべてを登録した旨を公示した日から納税通知書の交付を受けた日以後60日までの間:平成15年度分以後の固定資産税から適用)を経て原則的に固定資産の価格等が確定するものである。 [⇒価格等を登録した旨の公示の日以後における価格等の決定・修正、納税義務者に対する通知] 固定資産評価員・固定資産評価補助員 固定資産評価員とは、市町村長の指揮を受けて固定資産を適正に評価し、かつ、市町村長が行う価格の決定を補助するため、市町村に設置される職(員)をいう(地方税法404@)。固定資産評価員は、固定資産の評価に関する知識及び経験を有する者のうちから、市町村長が、当該議会の同意を得て選任する。 固定資産評価補助員とは、固定資産評価員の職務を補助させるために、市町村長が必要と認める場合において、市町村に設置される職(員)である。固定資産評価補助員は一般職の職員であるため、事務吏員等を兼任することはさしつかえなく、通常、税務関係の事務にたずさわる事務吏員が固定資産評価補助員を兼ねることが多い。 固定資産評価基準 固定資産評価基準とは、総務大臣により定められ、告示される固定資産の評価の基準並びに評価の実施の方法及び手続をいう(地方税法388@)。 固定資産の評価及び価格の決定の適正、公平は、固定資産税の適正な運営を図る上における必須条件であるため、固定資産の評価の基準並びに評価の実施の方法及び手続は、総務大臣が自ら定め、告示することとし、およそ固定資産の評価、価格の決定はすべてこれによるものとして、全国を通じて、評価の適正、統一を図っているものである。 固定資産評価基準における償却資産の評価は、前年中に取得されたものにあってはその取得価格、前年前に取得されたものにあってはその前年度の評価額を基準とし、当該償却資産の耐用年数に応ずる減価を考慮してその価格を求める方法によっている。 ただし、取替資産及び鉱業用坑道については、取替資産及び鉱業用坑道の特殊性等にかんがみ特別な評価の方法によるものとされている。 [⇒鉱業用坑道、生産高比例法、取替資産] ![]() さ
災害等によって所有者が不明な資産 償却資産の所有者の所在が震災、風水害、火災その他の事由によって不明の場合又その所有者が誰か判明しない場合には、現にその償却資産を使用収益し、その利益を享受している使用者を所有者とみなして、これを固定資産課税台帳(償却資産課税台帳)に登録し、その者に固定資産税を課税することができる(地方税法343B、C)。 し
事業 事業とは、一般に一定の目的のために一定の行為を継続、反復して行うことをいい、必ずしも営利又は収益そのものを得ることを直接の目的とすることを要しないことに注意を要する。そのため、公益法人(財団法人、社団法人)の行う活動は事業に該当するが、町内会等の親睦団体や政治団体等の本来の目的を遂行するために通常行われる活動は、ここにいう事業に該当しない。 事業の用に供することができる 固定資産税の課税客体たる償却資産の第一要件としては、土地及び家屋以外の事業の用に供することができる資産でなければならないものとされている(地方税法341W)。 ここにいう「事業の用に供することができる」とは、現在事業の用に供しているものはもとより、事業の用に供する目的をもって所有され、かつ、それが事業の用に供し得ると認められる状態にあれば足りるものである。したがって、一時的な遊休、未稼働のものも含まれるものであるが、いわゆる貯蔵品とみられるものは、棚卸資産に該当するため、「事業の用に供することができる」資産、つまり償却資産に含まれない。 [⇒遊休資産、用途廃止資産] 質問検査権 質問検査権とは、@納税義務者又は納税義務があると認められる者、A@に掲げる者に金銭又は物品を給付する義務があると認められる者、B@及びA以外の者でその固定資産税の賦課徴収に関し直接関係があると認められる者に対し、固定資産税の賦課徴収に関する調査のために必要が認められる場合において、質問し、@又はAに掲げる者の事業に関する帳簿書類その他の物件を検査できる権限をいう。質問検査権は、市町村の徴税吏員、固定資産評価員及び固定資産評価補助員並びに道府県の職員で道府県知事が指定する者及び総務省の職員で総務大臣が指定する者に与えられている(地方税法353@、396@)。 ここで、「賦課徴収に関する調査」とは、賦課徴収に関して必要とされる一切の事項についてあらゆる調査を意味し、納税義務の有無についての調査、固定資産の評価、課税標準額、税額の算定から納税に至るまでの徴税手続の進行上必要なすべての調査を含むものである。 なお、この質問検査権は、任意調査であり、納税者の意志に反し、徴税吏員等の実力行使による強制調査や犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない(同法353D)ものであり、ただこれを拒否する等の場合には、罰則の適用によりその実効性が担保されているにすぎない(同法354、397)。 資本的支出 →改良費 修繕費 修繕費とは、固定資産の耐用年数又は価格を増加するものではなく、固定資産の修理、改良等のために支出した金額のうちその固定資産の通常の維持管理のため、又は災害等により毀損した固定資産についてその現状を回復するために要したと認められる部分の金額をいう。 [⇒改良費] 主たる定けい場 主たる定けい場とは、船舶の定けい場のうち主要なものをいい、船舶の発着関係、旅客輸送関係、在泊時間、入港回数等の具体的事実を総合的に勘案して、船舶航行の本拠地と認定されるべき場所をいう。その具体的認定にあたっては、賦課期日の属する年の前年中におけるてい泊数により、その日数が最も多い定けい場をもって主たる定けい場とすることが適当とされている。 また、年間ほとんど外航にある場合又は多くの港湾に短時日ずつ定けいする場合等で、主たる定けい場が不明な場合には、定けい場所在の市町村で船籍港のあるものを主たる定けい場所在の市町村とみなすものである(地方税法342A)。 [⇒船籍港] 主たる定置場 主たる定置場とは、車両、建設機械等が通常定置される場所であって、一般的に、その車両等が運行され、移動される際の本拠地となるものをいう。したがって、単に賦課期日現在の資産の所在地をいうのではなく、賦課期日を含む相当の期間の現況によって判断することが必要であり、その資産の管理関係、作業終了後の帰投場所、作業中における常置場所等について総合的に勘案し認定する。 なお、短期間にその所在地が転々と移動する資産で、かつ、一定の場所に賦課期日を含む相当の期間所在するという実績が認められないものについては、その資産を管理する事務所、一定の作業終了後に引き上げられ常置されることが予想される場所等を総合的に勘案する。 少額の減価償却資産 少額の減価償却資産とは、使用可能期間が1年未満又はその取得価額が10万円未満である減価償却資産及び取得価額が20万円未満の減価償却資産をいう。 税務会計上、このような少額の減価償却資産を事業の用に供した場合において、その法人が事業の用に供した日の属する事業年度において損金経理した場合、その金額はその事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入するものとされており、固定資産税においても、耐用年数が1年未満の償却資産又は取得価格10万円未満の償却資産で、その取得に要した経費の全部が法人税法又は所得税法の規定による所得の計算上一時に損金又は必要な経費に算入されたものは課税客体としない。また、税務会計において取得価額が20万円未満の減価償却資産で、事業年度ごとに一括して3年間で償却を行うことを選択した場合も課税客体としないものである。 償却資産 償却資産とは、土地及び家屋以外の事業の用に供することができる資産(鉱業権・漁業権・特許権その他の無形固定資産を除く。)で、その減価償却額又は減価償却費が法人税法又は所得税法の規定による所得の計算上損金又は必要な経費に算入されるもの(これに類する資産で法人税又は所得税を課されない者が所有するものを含む。)をいう。ただし、自動車税の課税客体である自動車並びに軽自動車税の課税客体である原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自動車及び二輪の小型自動車を除くものである(地方税法341@W)。 償却済資産 償却済資産とは、税務会計上耐用年数を経過し、減価償却を終えて、帳簿上取得価額から減価償却可能額(一般の資産については取得価格の95%)を控除して得た金額のみが計上されている資産をいう。こうした償却済資産については、本来的にはその減価償却額又は減価償却費が損金又は必要な経費に算入されるべきものであることから、事業の用に供することができる状態にある限りは固定資産の課税客体となる。税務会計における耐用年数は、物理的減価のみならず、経済的陳腐化をも考慮して定められていることから、償却済資産であっても現に事業の用に供されている場合が多いことに留意しなければならない。 [⇒減価償却額又は減価償却費が損金又は必要な経費に算入されるもの、建設仮勘定、簿外資産] 所有権留保付売買資産 所有権留保付売買資産とは、売買が行われた場合に、売主が買主から売買代金の全部又は一部の支払いを受けるまでその目的物の所有権を売主に留保しておく契約が締結されている資産をいう。 償却資産の売買があった場合において、売主がその償却資産の所有権を留保している場合、固定資産税の賦課徴収については、売主及び買主の共有物とみなされ(地方税法342)、売主及び買主が連帯して納税義務を負うものとされている(同法10の2)。 こうした所有権留保付売買資産については、固定資産税の本来の建前からすれば償却資産の所有者である売主に課税されるが、現実には、所有権留保の主な目的が販売代金債権を担保するこにあること、税務会計においても買主がその償却費を損金に算入することが認められている等の理由から、所有権留保付売買資産については所有者課税の原則を貫きながら、買主に対しても固定資産税を課することができることとするため、当該資産を売主及び買主の共有物とみなすこととされているものである(同法342B)。 [⇒共有物、ファイナンス・リース、連帯納税義務] 信託償却資産 信託償却資産とは、鉄道車両、船舶等の製造会社が地方鉄軌道業者、海運業者等にこれらの償却資産を売り渡す場合、法律的に信託会社にこれらを信託し、信託会社は形式的に所有権を取得して代金の回収を終了した後、使用者に所有権を移転することとしているものをいう。 信託会社(信託業務を兼営する銀行を含む。)が信託の引受けをした償却資産で、その信託行為の定めるところにしたがって、その信託会社が第三者に譲渡することを条件としてその第三者に賃貸しているものについては、その償却資産がその第三者の事業の用に供するものであるときは、その第三者を所有者とみなして固定資産税を課税する(地方税法343G)。 せ
生産高比例法 生産高比例法とは、税務会計上鉱業用坑道の減価償却の方法として認められているもので、減価償却資産の減価償却資産の利用度に比例して発生し、その減価償却資産の総利用可能量を物量的に確定できる減価償却資産に適する方法として認められているものである。つまり、生産高比例法は、資産の総利用可能量に対する毎期の利用量(物量的数値)に比例して資産の減額を求め、これを基礎として減価償却計算を行うものであり、固定資産税における償却資産の評価における鉱業用坑道の評価方法もこの生産高比例法によるものとされている。 [⇒鉱業用坑道、固定資産評価基準] ![]() 船籍港 船籍港とは、船舶所有者が船舶登記規則の定めるところにより船舶登記を行い、同時に船舶法の定めるところにより船舶原簿に登録をし、船舶国籍証書の交付を受ける地であって、船籍港の名称は市町村の名称によるものとされている。船籍港となるべき市町村は、船舶の航行し得る水面に接した市町村に限られ、原則として船舶所有者の住所又はその最寄りの地に定めることを要するものとされている。 そ
増加償却 増加償却とは、機械及び装置の使用時間が、事業の通常の経済事情における機械及び装置の平均的な使用時間を超える場合に、償却額を一時的に増加する制度である。この場合の償却額は、通常の場合の償却額と財務省令で定めるところにより計算した増加償却割合を乗じて計算した金額との合計額となる。ただし、増加償却の適用を受ける場合には、その旨の届出書を確定申告書の提出期限までに納税地の所轄税務署長に提出すること及び平均的な使用時間を超えて使用したことを証する書類を保存していることが必要である。 固定資産税の評価を行うにあたっても、税務会計で増加償却が認められる場合には、これに準じて控除額を通常の減価償却費に加算することが認められている。つまり、償却資産の評価は、取得価額又は前年度の評価額から耐用年数に応ずる減価を控除する方法によるが、増加償却の適用を受ける償却資産については、本来の控除額に以下の算式により計算した額を加算したものを、控除額とするものとされている。 ![]() た
大規模償却資産 大規模償却資産とは、一の市町村において、一の納税義務者が所有する償却資産で、その価額(地方税法第349条の2又は第349条の3の規定によって固定資産税の課税標準となるべき額をいう。)の合計額が次表の左欄に掲げる市町村において同表の右欄に掲げる金額を超えるものをいう(同法349の4@)。 大規模償却資産が所在する市町村は、原則として人口段階に応じる次表に定める金額(人口3万人以上の市町村にあっては当該大規模償却資産の価額の10分の4の額がその市町村に係る同表の右欄に掲げる金額を超えるときは、当該大規模償却資産の価額の10分の4の額<大規模償却資産の課税定額>)を課税標準として固定資産税を課税するものである。しかし、前年度の地方交付税の算定の基礎となった基準財政収入額からこれに算入された大規模償却資産に係る固定資産税の税収入見込額を控除した額に、その大規模償却資産について課税定額によって当該年度分として課することができる固定資産税の税収入見込額を加算した額(基準財政収入見込額)が、前年度の地方交付税の算定の基礎となった基準財政需要額の100分の160に満たないことになる市町村については、課税定額を基準財政収入見込額が前年度の基準財政需要額の100分の160に達するよう増額して固定資産税を課するものとされている(同法349の4A)。 また、一の市町村に大規模償却資産が二以上あるときは、当該大規模償却資産のうち価額の低いものから順次その資産の価額を限度として当該市町村が課税することができる限度額に達するように市町村の課税標準とするべき金額を増額する。 市町村が大規模償却資産に対して課することができる固定資産税の課税標準となるべき金額を超える部分については、その超える部分の金額を課税標準としてその市町村を包括する道府県が固定資産税を課する(同法740)。 道府県知事は、道府県が固定資産税を課すべきものと認められる大規模償却資産については、同法第389条の規定により道府県知事又は総務大臣が価格等を決定するものとして総務大臣が指定した場合を除き、これを指定し、遅滞なくその旨を当該大規模償却資産の所有者及び所在する市町村長に通知しなければならない。これに基づいて指定された大規模償却資産は、翌年度以降当該道府県知事が価格等を決定する(同法743@)。 ![]() ち
帳簿価額 帳簿価額とは、法人税法又は所得税法の規定による所得の計算上損金又は必要な経費として控除すべき減価償却額又は減価償却費の基礎となる償却資産の価額(いわゆる「理論帳簿価額」)をいう。 償却資産の価格を決定する場合には、その価格は法人税法又は所得税法の規定による所得の計算上損金又は必要な経費として控除すべき減価償却額又は減価償却費の計算の基礎となる償却資産の価額を下回ることができないものとされており(地方税法414)、納税義務者から提出された申告書の帳簿価額と評価額を比較し、そのいずれか大きい価額をもって決定価格とするものである。つまり、償却資産の価格は、固定資産評価基準第3章の規定より算定された評価額によるものであるが、当該評価額が帳簿価額より低い場合には、帳簿価額により価格が決定される。 帳簿価額の算定にあたっては、企業における実際の帳簿価額をいうものではなく、具体的には、次の方法により算定された額をいうものとされている。 @ 減価償却費の計算に用いる償却方法は定率法によるものであること。 A 租税特別措置法の規定による特別償却等の制度は認められないものであること。 B 税務会計上認められている国庫補助金等の圧縮記帳等の制度は認められないものであること。 C 減価償却は、法人税法又はこれに基づく命令又は所得税法又はこれに基づく命令により定められている法定償却限度額まで償却計算を行うものであること。 D 固定資産税の賦課期日である1月1日現在において計算を行うものであること。 陳腐化償却 陳腐化とは、固定資産そのものは物理的には損耗せず、使用可能の状態にあるにもかかわらず、新規の発明や発見などの影響のため、その資産が旧式化し当該減価償却資産の使用によってはコスト高、生産性の低下等のため経済的に採算が悪化すること、流行の変遷や経済的環境の変化等のため製品・サービス等に対する需要が減退することにより、当該減価償却資産の経済的価値が低下すること等のため、その更新または廃棄が必要とされる状況になったことをいう。この場合、法定耐用年数に基づいて控除額の計算を続けていくことがその資産の減価の実態にそぐわなくなるため、陳腐化した資産については、所轄国税局長に提出した陳腐化資産の償却限度額の特例の申請書の写しが提出され、かつ、当該年度の賦課期日までに所轄国税局長の承認を得て一時償却ができる。このように、税務会計上、陳腐化償却を行うことを認められた償却資産については、固定資産税の評価を行うにあたっても、陳腐化償却に対応する控除額の加算を認められている。 ![]() て
定額法 定額法とは、減価償却資産の取得価額からその残存価額を控除した金額に、その償却費が毎年同一の額となるように、その資産の耐用年数に応じた償却率を乗じて計算した金額を、各事業年度の償却限度額として償却する方法をいう。 定率法 減価償却資産の取得価額(2回目以降の償却については、取得価額から償却費として毎事業年度の所得の計算上損金の額に算入された額を控除した金額)に、その償却費が毎年一定の割合で逓減するようにその資産の耐用年数に応ずる償却率を乗じて計算した金額を、各事業年度の償却費として償却する方法をいう。 償却資産の評価は、取得価額を基準として耐用年数に応ずる減価を考慮してその価額を求める方法によるものとされているが、耐用年数に応ずる減価は定率法による償却率に対応した減価率により算定することとされている。 と
特別償却 特別償却とは、広義には、普通償却を行った場合よりも償却額を増加させることにより、特定の減価償却資産の投下資本の回収のスピードを早め、資金繰りを緩和するために租税特別措置法上政策的に認められた減価償却の特例の一つである。これは、さらに@狭義の特別償却とA割増償却とに分類される。 @狭義の特別償却とは、資産の取得時に、普通償却のほかに、その取得価額に一定割合を乗じて計算した金額を必要経費又は損金の額に算入する制度であり、A割増償却とは、普通償却のほかに、年分又は事業年度の普通償却の額又は普通償却限度額に一定割合を乗じて計算した金額を必要経費又は損金の額に算入する制度である。 固定資産税における償却資産の評価は、財産課税としての適正な時価を求めることにあるため、こうした政策目的によって設けられた特別償却・割増償却については、圧縮記帳と同様に認められていない。 [⇒圧縮記帳] 特例(課税標準の特例) 償却資産に対して課する固定資産税の課税標準は、原則として、賦課期日における償却資産の価格で償却資産課税台帳に登録されたものとされている(地方税法349の2)が、社会政策、経済政策的観点から、地方税法上課税標準の特例制度を設け、固定資産税の軽減が図られている。すなわち、公共料金の抑制、公害対策の充実等の見地から、電力、鉄軌道、船舶、航空機その他の重要基礎産業や企業合理化設備、各種公害防止施設等について、各種特例措置が設けられている(同法349の3、附則15、15の2、15の3)。 通常は決定価格が課税標準となるが、同法第349条の3並びに同法附則第15条、第15条の2及び第15の3に規定される一定の要件を満たす償却資産については、同規定により、決定された価格から一定の軽減率を乗じたものが課税標準となる。 土地 土地とは、田、畑、宅地、塩田、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野その他の土地をいう(地方税法341U)。 土地と償却資産との区分に関する留意点は以下のとおりとされている。 @ 土地に定着する岸壁、橋、桟橋、ドック、軌道(枕木、砂利等を含む。)、貯水池、坑道、煙突等は、一般的に償却資産とされる。 A 舗装道路すなわち道路の舗装部分(道路建設費のうち舗装部分の造成に要した費用)及び舗装部分すなわち工場の構内、作業広場、飛行場の滑走路等の舗装部分は、構築物として償却資産とされている。 B 立木、果樹、野菜等は、土地そのものとは考えられないため、課税客体たる土地には含めないが、同時に課税客体たる償却資産にも含めない扱いとされている。 取替資産 取替資産とは、軌条、まくら木その他多量に同一の目的のために使用される減価償却資産で、毎事業年度使用に耐えなくなったこれらの資産の一部がほぼ同数量ずつ取り替えられるもので次に掲げる資産のうち所轄の税務署長の承認を受けた資産をいう。 @ 鉄道設備又は軌道設備に属する構築物のうち、軌条及びその附属品、まくら木、分岐器、ボンド、信号機、信号線、電灯電力線、送配電線、き電線、電車線、第3軌条並びに電線支持物(鉄柱、鉄塔、コンクリート柱及びコンクリート塔を除く。) A 送電設備に属する構築物のうち、木柱、配電線、引込線及び添架電話線 B 電気事業用配電設備に属する機械及び装置のうち、計器、計上変圧器、保安開閉装置、電力用蓄電器及び屋内配線 C ガス又はコークスの製造設備及びガスの供給設備に属する機械及び装置のうち、鋳鉄ガス導管(口径20.32cm以下のものに限る。)、鋼鉱ガス導管及び需用者用ガス計量器 償却資産限度額の計算について取替法によっている取替資産については、償却資産の評価は税務会計における取扱いとできる限り統一をとるという考え方に従って、評価の特例が設けられている。 すなわち、取替資産の評価は、その取替資産の取得価額を基準として耐用年数に応ずる減価を考慮して求めた価額が、その取替資産の取得価額の100分の50に相当する額を下回ることとなるときは、その取替資産の取得価額の100分の50に相当する額によってその価額を求める方法によるものとされている(固定資産評価基準3章2節一)。 また、取替資産の一部が使用に耐えなくなったため種類及び品質を同じくするこれに代わる新たな資産と取り替えた場合の取替資産の取得価額は、その取替えにより除却した資産の取得価額を含め、その取替えにより新たに取得した資産の取得価額を含めないこととされている(固定資産評価基準3章2節二)。 [⇒固定資産評価基準、鉱業用坑道] ![]() ![]() の
納税義務者に対する通知 市町村長が価格等を決定し、又は修正した場合においては、その価格等を固定資産課税台帳に登録するとともに、遅滞なく、その旨をその固定資産に対して課する固定資産税の納税義務者に通知しなければならないものとされているが(地方税法417@)、これは固定資産課税台帳に登録すべき価格等のすべてを登録した旨を公示した日以後(平成15年度分以後の固定資産税から適用)における価格等の決定又は修正であるため、公示の方法によらず、市町村長から納税義務者に対して個々に通知することとしているものである。 なお、この通知を受けた納税義務者は、その価格等について不服がある場合においては、この通知に基づき、固定資産評価審査委員会に対して審査の申出をすることができることとなっている(同法432@)。 [⇒価格等を登録した旨の公示の日以後における価格等の決定・修正、固定資産課税台帳] ひ
非課税(非課税制度) 非課税とは、地方団体が課税を行うことを法律上禁止しているものであり、地方税法において非課税として法定しているものについては、地方団体の意思如何にかかわらず納税義務を負わせることができない、いわば地方団体の課税権を制限したものである。 固定資産税においては、非課税の範囲を定める場合に、その根拠を固定資産の所有者の性格に求めているものと、固定資産それ自体の性格、用途の面に求めているものとに区別され、前者を人的非課税、後者を物的非課税と称している。 まず、人的非課税については、国、都道府県、市町村、特別区、これらの組合、財産区、地方開発事業団に対しては、固定資産税を課することができないものとされ(地方税法348@)、所有者の公的性格に着目して非課税とされているものである。 次に、物的非課税については、同法第348条第2項各号に列挙する固定資産並びに同条第4項、第5項、第6項及び第7項に規定する固定資産税に対しては課税することができないものとされ、これら固定資産がある者によって公益性の高い用途に供される場合、つまりその用途の特質に着目して非課税とされているものである。したがって、原則としては、その固定資産の所有者が誰であろうと非課税とされる。例えば、国や地方団体が私人から建物などを無償で借り受けて官公庁用に使用する場合は、その所有者に固定資産税を課税することができない(同法348@)。ただし、同法第348条第2項各号に列挙する資産に該当するものであっても、その固定資産を有料で借り受けた者がこれを同項各号の固定資産として使用する場合においては、その固定資産の所有者に固定資産税を課することができるものとされている。 評価額の最低限度 償却資産の評価にあたっては、その償却資産の評価額の最低限度は、取替資産及び鉱業用坑道を除き、その取得価額又は改良費の価額の100分の5に相当する額とされている(固定資産評価基準3章1節十)。 償却資産は物理的減耗及び経済的陳腐化により一定の限度まではその価額が減価するものであるが、その償却資産を本来の用に供している限り必ずある一定の価値があるとの趣旨から「評価額の最低限度」が設けられたものである。 評価額の最低限度(取得価額の100分の5)は、取得価額から税務会計における償却可能限度額(取得価額の100分の95)を控除した額に対応しているが、税務会計上の控除額は、償却資産が本来の用役を果たした後の処分価額に相当するものであるため、評価額の最低限度とはその趣旨を異にするものである。 なお、取替資産及び鉱業用坑道の評価額の最低限度は一般の償却資産の評価額の最低限度とは異なり、取替資産についてはその取替資産の取得価額の100分の50に相当する額、鉱業用坑道については零とされている。 ふ
ファイナンス・リース ファイナンス・リースとは、リース期間中にリース契約を解除することができないリース取引の一形態であり、借り手はリース物件を使用することによりその経済的利益を享受するとともに、当該リース物件の使用に伴って発生する費用を負担することとなる。また、ファイナンス・リースは、機械・設備等を必要とする特定の相手方にリース会社が購入代金の貸付の代わりに機械・設備等を長期間賃貸し、リース期間中にリース料の支払いを受け、物件の価格の全額を回収するものであることから、納税義務者は原則所有者であるリース会社となる。ただし、ファイナンス・リースのうち、リース期間経過後にその資産を無償又は名目的な対価による譲渡、または無償と変わらない名目的な再リース料で再リースする条件のリース取引の場合は、所有権の移転は当初から決まっており、またリース会社の有する所有権は形式的なものにすぎず、実質的にその所有権は賃借人にあるため、所有権留保付割賦販売であり、賃借人はリース会社とともに連帯納税義務を負うこととなる(地方税法10の2)。 [⇒オペーレーティング・リース、所有権留保付売買資産、連帯納税義務] 賦課期日 固定資産の賦課期日は、当該年度の初日の属する年の1月1日であり(地方税法359)、固定資産の課税客体、課税団体、納税義務者、課税標準等、各種の課税要件を確定せしめるための現在日である。つまり、毎年1月1日がその年の4月1日から始まる年度の分として課税される固定資産税の賦課期日となり、1月1日現在における固定資産所在の市町村が、同日現在の固定資産に対し、固定資産の適正な時価を原則として課税標準とし、同日現在の固定資産の所有者に対して課税権を有することとなる。 なお、固定資産税の賦課期日が1月1日とされているのは、年の初日であって一般に固定資産の移動が少なく、課税要件を確定するのに便宜であること、年度当初に課税を実施するためには賦課期日以後の固定資産の調査、価格の決定、固定資産課税台帳の縦覧等の諸手続のため相当の期間を必要とすること等の理由に基づいている。 不申告に対する過料 市町村は、固定資産の所有者が地方税法第383条又は第384条の規定によって申告すべき事項について正当な理由がなく申告しなかった場合においては、その者に対し、その市町村の条例で3万円以下の過料を科する旨の規定を設けることができる(同法386)。これは行政罰で市町村長が処分することになるものであるため、過料を科されたものについては、その処分に不服がある場合においては、その処分を受けた日から60日以内に市町村長に異議申立てをすることができる。この異議申立ては、文書でしなければならない。 [⇒延滞金、虚偽の申告に関する罪] 付帯設備 付帯設備(建築設備)とは、家屋としての機能をより発揮させるため家屋に附随せしめられた設備をいい、具体的には、電気設備、ガス設備、空気調和設備、換気設備、冷暖房設備、給排水設備、照明設備、運搬設備、消火設備、衛生設備、避雷針設備、塵芥処理設備等が挙げられる。 家屋は、人の居住、作業その他の目的に必要な、外界から遮断された空間を提供することをその使命とするものであり、その目的とする機能を十分に発揮せしめるために、それぞれの目的に適した設備が施されており、このような目的により家屋に設置される建築設備は多種多様であるが、建築設備を構成する一部の機械類についてみれば、その構造、利用状況、家屋との一体性の程度等からみて家屋とは別個に取り扱うことが適当なものがある。 したがって、固定資産税における家屋の評価に当たり家屋に含めて評価するものとされる付帯設備は、固定資産評価基準第2章第1節七によれば、「家屋の所有者が所有する電気設備、ガス設備、給水設備、衛生設備、冷暖房設備、空調設備、防災設備、運搬設備、清掃設備等の建設設備で、家屋に取り付けられ、家屋と構造上一体となって、家屋の効用を高めるもの」であることを要するものとされている。 @ 「家屋の所有者が所有する」とは、家 屋の所有者が当該付帯設備の所有権の所有権を有するものであることをいう。 A 「家屋に取り付けられ、家屋と構造上一体となって」の判断は次による。 (ア) 家屋の評価に含める付帯設備は、当 該家屋の特定の場所に固定されているものでること。 この判断に当たっては、まず、その付帯設備の効用上、当然に家屋の一部に固定されるものであるかどうかを判断し、その後、その特定の場所に家屋の存続期間中、基本的に固定されるものであるかどうかを判断するものである。したがって、当該設備が埋込方式又は半埋込方式により取り付けられているものなどは家屋の評価に含めることとなるが、取り外しが容易で、別の場所に自在に移動ができるものは家屋の評価に含めない。 (イ) 壁仕上げ、天井仕上げ、床仕上げ等の裏側に取り付けられているものは家屋に含めるものであること。 家屋に固定されていない配線等であっても、壁仕上げ、天井仕上げ、床仕上げ等の裏側に取り付けられているものは、当該家屋と構造上一体となっているものとして家屋に含める。 近年、建物のOA化に伴って、オフィスビル等においてフリーアクセス床の施工が多く見られるが、床仕上げの裏側の配線等については、前記(ア)のような状況になっていない場合もあるが、配線等が仕上げの裏側に取り付けられているものは、家屋と構造上一体のものとして取り扱う。 (ウ) 屋外に配置された配線・配管及び家屋から独立して設置された設備は家屋と構造上一体となっているものではないため、家屋に含めないものであること。 屋外に設置された電気の配線及びガス・水道の配管並びに家屋から独立して設置された焼却炉等は、家屋と構造上一体となっているものではないため、家屋に含めて評価する付帯設備には該当しない。 (エ) 屋外に設置された設備であっても、配線、配管等により屋内の機械と一体となって一式の付帯設備としての効用を発揮しているものについては、当該一式の付帯設備について、家屋に含めるか否かを判定するものであること。 家屋の評価に含めるものとする付帯設備か否かの判断は、衛生設備の衛星器具設備、電気設備の照明器具設備のように、そのものが単独で効用を発揮しているものについては、個々に行うものとし、2以上の機器が配管、配線等により一体となって一式の付帯設備について判定するものとされている。したがって、例えば、給水設備の給水タンク、給湯式浴槽に給湯する給湯器、や空調設備の室外機などが屋外に設置されている場合であっても、配管、配線等により屋内の機器と一体となって一式の付帯設備として家屋の効用を高めているものは、当該一式をもって判定する。 (オ) 消耗品に属するものは、家屋に含めないことであること。 家屋に含めて評価する付帯設備と認定されるものの一部であっても、消耗品に属するもの、例えば、電気設備・照明器具設備における電球、蛍光管等については家屋に含めない。 B 「家屋の効用を高めるもの」とは、当該付帯設備を設置することにより、「家屋自体の利便性」が高まるものをいう。 家屋に設置される設備は、それぞれの家屋の目的とする機能を十分に発揮せしめるために設置されるものであり、基本的にそれぞれの家屋の利便性を高めるものであるが、ここで、家屋に含めて評価する付帯設備について「家屋自体の利便性」を高めるものに限定しているのは、特定の生産又は業務上の利便性を高める設備(例えば、店舗のネオンサイン、病院の自家発電設備、工場の受変電設備、冷凍倉庫の冷凍設備、ホテルの厨房設備等)を除外する趣旨によるものである。 [⇒家屋] ほ
法定耐用年数 法定耐用年数とは、「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」(いわゆる「耐用年数省令」)に規定する耐用年数のことで、税務会計において通常適用されるものである。 償却資産の評価は、当該償却資産の耐用年数に応ずる減価を考慮してその価格を求める方法によるものとされ、当該償却資産の「耐用年数に応ずる減価率表」(固定資産評価基準別表第15)に掲げる耐用年数に応ずる減価率を用いるため、償却資産の評価に当たっては、当該資産の耐用年数を決定しなければならない。この場合における耐用年数は、税務会計において減価償却資産についての償却費算定の基礎となるべき耐用年数をそのまま全て適用することとしたものであり、耐用年数省令の別表第1、第2及び別表第5から第8までを適用する。 簿外資産 簿外資産とは、企業において保管している総勘定元帳、固定資産台帳等の帳簿に記録されていない資産をいい、税務会計上、減価償却を行うことができない資産をいう。 しかし、固定資産税上は、その簿外資産の事業の用に供することができるものについては、本来減価償却可能な性格を有しており、さらに他の同種の資産が法人税法又は所得税法の規定によって減価償却をすることが認められている場合には、その簿外資産が事業の用に供することができるものである場合に限り、他の同種の資産との均衡上からも当然課税客体たる償却資産となるものである。例えば、販売業者がメーカーから広告宣伝用資産のうち、看板、ネオンサイン、どん帳のような専らメーカーの広告宣伝用のために使用される資産を贈与された場合は、販売業者が直接利益を享受するものでないため、一般的に、販売業者においては、このような資産は資産計上せず、簿外資産として処理される。 [⇒減価償却額又は減価償却費が損金又は必要な経費に算入されるもの、建設仮勘定、償却済資産] ゆ
遊休資産 遊休資産とは、一時的に稼働を停止している遊休状態にある資産をいう。こうした遊休資産であっても、単に市場の景気変動、転用見込み、改造予定等(修理のため工場に入っている資産を含む。)のために、短期間稼働を中止しているのであり、それが事業の用に供する目的で所有され、本来、事業の用に供することができる資産であれば、固定資産として本来の機能を喪失したものではないため、課税客体となる。 また、工場を新設し、完成したが、未だ稼働していない状態にある資産、いわゆる未稼働資産についても、同様の趣旨から課税客体となるものとされている。 [⇒事業の用に供することができる、用途廃止資産] よ
用途廃止資産 用途廃止資産とは、生産方式の変更、機能の劣化、陳腐化等の事由により、当該資産が使用されなくなり、また、他に転用の見込みもなく、解体又は撤去もされず、原形をとどめている状態にあり、現在はもとより、将来においても使用できないような廃棄同様の状態にあるもの及び将来においても使用されないことが客観的に明らかである資産をいう。こうした用途廃止資産は、「事業の用に供することができる資産」には該当しないものであり、課税客体には含めない。このような場合には、まず税務会計上の処理において有姿除却されているかどうかに着目しておくことが必要である。 また、事業の用に供することができる資産に該当するかどうかの判断に当たっては、当該資産についての企業内部における決定、動力系統の状況、維持補修の状況、生産方式、機能、型式、雇用者等の状況等を総合的に勘案して判断されるべきものである。 なお、有姿除却とは、@その使用を廃止し、今後通常の方法により事業の用に供する可能性がないと認められるもの、A特定の製品の生産のために専用されている金型等で、当該製品の生産を中止したことにより将来使用される可能性がほとんどないことがその後の状況等からみて明らかなもの、などの固定資産について、たとえ当該資産について解撤、粉砕、廃棄等をしていない場合であっても、税務会計上、当該資産の帳簿価額からその処分見込価額を控除した金額を除却損として損金の額に算入することをいう。 [⇒事業の用に供することができる、遊休資産] り
理論帳簿価額 →帳簿価額 れ
連帯納税義務 連帯納税義務とは、複数の納税義務者が同一の納税義務を連帯して負担することをいい、民法の連帯債務に関する規定(民法432〜434、437、439〜444)が準用される(地方税法10)。 地方税法第10条の2第1項において、共有物、共同使用物、共同事業、共同事業により生じた物件又は共同行為に対する地方団体の徴収金については、納税者が連帯して義務を負うものと規定されており、例えば、所有権留保付売買資産については、売主及び買主の共有物とみなされ、双方が連帯して納税義務を負うこととなる(地方税法342B)。 [⇒共有物、所有権留保付売買資産、ファイナンス・リース] |
![]() |