評価センター資料閲覧室
(財)資産評価システム研究センター 

資産評価システムに関する調査研究


目  次

はしがき

平成14年度 資産評価システム研究委員会委員名簿

平成14年度資産評価システムに関する調査研究委員会開催経過

第1章 路線価等全国集約の経緯

1 路線価等の情報公開の流れ

2 平成12年度資産評価システム研究委員会の提言(平成13年3月)要旨

3 平成12基準年度分の路線価等の集約

4 平成12基準年度分の情報のデジタルデータ化とシステム開発の経緯

5 集約したデータとシステム配付後の状況
第2章 路線価等公開情報のインターネットによる公開に関する検討

1 インターネットを活用しての情報公開

2 インターネットによる情報公開の推進

3 公開対象とする項目等の検討について

4 著作権に関する検討について

5 運用時間について

6 むすび
関係法令抜粋

1 地方税法

2 総務省設置法

3 総務省令

4 地価公示法

5 国土利用計画法施行令

6 財務省令

7 行政機関の保有する情報の公開に関する法律(情報公開法)

8 修正基準

9 総務省通知等

参考資料

資料1 インターネットを利用しての情報公開の基礎となる関係資料

資料2 インターネットによる公開の実施に際しての課題について

資料3 固定資産税路線価等デジタルデータインターネット閲覧システム資料

資料4 用語の説明



 固定資産税は、市町村財政における基幹税目として重要な役割を果たしてきておりますが、先般の税法改正による課税情報の情報公開の促進等を背景に、固定資産税制度や資産評価に対する納税者の関心は、今後ますます高まっていくものと予想されます。
 当評価センターは、昭和53年5月設立以来、調査研究事業と研修事業を中心に事業を進め、地方公共団体に固定資産税に関し必要な情報を提供すべく努力を重ねてまいりました。
 特に、調査研究事業では、その時々の固定資産税を巡る問題点をテーマに選定し、各テーマごとに学識経験者、地方公共団体等の関係者をもって構成する研究委員会を設け調査研究を行ってまいりましたが、特に、本年度は7つの調査研究委員会を設けて、専門的な調査研究を行い、固定資産税制度、資産評価制度の改善に寄与してまいりました。
 資産評価システム研究委員会では、「路線価等のインターネットによる公開の実施に際しての課題の整理と解決方法の検討」について調査研究を実施いたしました。
この程、その調査研究の成果をとりまとめ、ここに研究報告書として公表する運びとなりましたが、この機会に熱心にご研究、ご審議いただきました委員の方々に対し、心から感謝申し上げます。
 当評価センターは、今後とも、所期の目的にそって、事業内容の充実及び地方公共団体等に役立つ調査研究に努力をいたす所存でありますので、地方公共団体をはじめ関係団体の皆様のなお一層のご指導、ご支援をお願い申し上げます。


平成15年3月
財団法人資産評価システム研究センター
理事長  小川 コ洽



委員長前川尚美地方財政審議会委員
委 員加藤洋一日本大学文理学部・生物資源科学部非常勤講師
福井康子都市経済研究所主任研究員
林 克己地方自治情報センターLGWAN全国センター長兼研究開発部長
今井 修国土空間データ基盤推進協議会事務局長
永嶋美男東京都主税局資産税部資産評価担当専門副参事
沼舘 晃札幌市財政局税政部課税担当課長
松丸勝男柏市財政部資産税課長
宮原則幸総務省自治行政局地域情報政策室課長補佐
西村智明日本コンピュータグラフィック株式会社技術営業本部開発部長
砂田敬之富士通株式会社e-Japanソリューション事業部
電子行政第二ソリューション部プロジェクト課長
佐藤祐司NECネクサソリューションズ株式会社官公庁金融SI事業部
金融・公共システム部長




平成14年6月27日(木) 第1回研究委員会開催
議題(1)システム研究委員会におけるこれまでの検討経過
(2)平成14年度の研究テーマについて
    
平成14年9月26日(木) 第2回研究委員会開催
議題(1)インターネットによる公開の実施に際しての課題の整理と解決方策の検討
(2)その他
    
平成14年11月28日(木) 第3回研究委員会開催
議題(1)前回整理した課題についての解決方策の検討
(2)その他
    
平成15年3月13日(木) 第4回研究委員会開催
議題(1)平成14年度研究報告書案について
(2)その他
    



 資産評価システム研究委員会において、インターネットによる路線価等の公開に関する研究を行うにあたり、その背景となる路線価等の全国集約の経緯及びその概要が、随時事務局から報告され、これを基に課題の検討を進めた。報告された主な内容は次のとおりである。

1 路線価等の情報公開の流れ

(1)国策としての情報公開の推進

 固定資産税に係る路線価の公開は、総合土地対策要綱(昭和63年6月28日閣議決定)、今後の土地対策の重点実施方針(平成元年12月21日土地対策関係閣僚会議決定)、総合土地政策推進要綱(平成3年1月25日閣議決定)などにおいて、適正な地価水準の実現、土地取引の活性化の促進等を図るため、路線価等の公開について地方団体を指導するよう提言された。

(2)総務省(旧自治省)と評価センターの取り組み

@ 平成3基準年度分
a.自治省
 市町村に対して、固定資産税の評価の適正の確保と納税者の評価に対する理解の促進に資するとともに、上記(1)の提言も踏まえ、平成3基準年度分の路線価等に関する情報(主要で代表的な標準宅地のみ)を、納税者以外も含め広く公開するよう通知が行われた。
b.評価センター
 上記a.の流れに合わせて、公開情報(約4万件)を集約し、冊子(1冊)に取りまとめて全国の地方団体へ配付するとともに、一般にも有料で頒布した。
A 平成6基準年度分
a.自治省
 市町村に対して、市街地宅地評価法適用地域については、基準宅地を含む全標準宅地に係る路線価、その他宅地評価法適用地域については、基準宅地を含む全標準宅地の単位当たり価格を公開するよう通知した。
b.評価センター
 平成3基準年度分と同様に、公開情報(約37万件)を集約し、冊子(全10冊)に取りまとめて全国の地方団体へ配付するとともに、一般にも有料で頒布した。(→次図参照)



B 平成9基準年度分
a.自治省
 市町村に対して、市街地宅地評価法適用地域については、全ての路線価を、その他宅地評価法適用地域については、全ての標準宅地に係る単位地積当たりの価格を公開するよう通知した。
 また、文字のみによる情報公開は極めて分かりにくく、納税者に対して不親切であることから、図面による公開を原則とすることとして、その旨を通知した。
b.評価センター
 公開件数が激増(約393万件)したことや、原則図面により公開することとなったことから、これまでのように冊子にして取りまとめると数百冊にのぼることが予想されたこと及び市町村が路線価の公開に使用している図面がまちまちであって、集約が技術的に困難であることから、平成9基準年度分の集約を断念した。
 なお、従前の集約方法に代わる新たな方法について、平成12年度資産評価システム研究委員会(学識経験者や地方団体の代表を委員として構成する評価センター内に設置した委員会)において、調査研究することとした。

(3)路線価等の情報公開の法令化

 平成14年法律第17号により、宅地の標準的な価格の一般に対する閲覧制度が法定化され(地方税法第410条第2項)、市町村長は、固定資産の価格等を決定した場合においては、遅滞なく、総務省令で定めたところにより、地域ごとの宅地の標準的な価格を記載した書面を一般の閲覧に供しなければならないとされた。
 具体的には、総務省令(第15条の6の2)において、市街地宅地評価法適用地域は、標準宅地の位置と路線価、その他宅地評価法適用地域は、標準宅地の位置と地積当たりの価格をそれぞれ図面により表示することとされた。
 なお、総務省資産評価室長通知(平成14年4月1日付総税評第5号)では、地方税法によって公開すべきとされた項目の他、市街地宅地評価法適用地域では、用途地区区分及び主要な街路とその他の街路の区別、その他宅地評価法適用地域では、利用状況による地区区分についても公開の対象とすることが通知された。

2 平成12年度資産評価システム研究委員会の提言(平成13年3月)要旨

地方団体を取り巻く環境は、
ア 地方分権
イ IT化の進展
ウ 固定資産税に関する納税者の意識の高まり
により、大きく変化している。
 従前の冊子による配付ではなく、デジタルデータとしてIT(情報技術)により全国的に整備することは、地方団体の行政の各分野において極めて有用性が高い。
 全国の地方団体と総務省が協力して、鋭意、デジタルデータによる公開情報の整備を推進すべきであることが提言された。(→平成12年度報告書を参照)

3 平成12基準年度分の路線価等の集約

 評価センターでは、平成12年度資産評価システム研究委員会の提言を踏まえ、平成13年10月22日付文書により、全国の市町村に対し、平成12基準年度分の路線価等に関する公開資料(紙資料)の提出を依頼し、デジタルデータによる集約に着手した。


資料を保管した評価センター会議室(約50畳)の様子(全数量の約1/3)

4 平成12基準年度分の情報のデジタルデータ化とシステム開発の経緯

 平成13年12月から平成14年6月にかけて全市町村から提出された公開資料(紙資料)を基に、到着した資料から順次、評価センターにおいてデジタルデータ化を行った。
 デジタルデータ化作業と並行して市町村がデジタルデータを取り扱うための基本的なコンピュータプログラムを開発して市町村に提供することとした。この「路線価等情報公開システム」の開発にあたっては、コンピュータの利点を十分に発揮し、閲覧者にとって使いやすく、分かりやすい情報公開が可能となるよう考慮して開発をおこなった。また、平成13年度資産評価システム研究委員会から提言を受けた、市町村が自らデータを更新・管理することのできる「路線価等業務管理システム」も開発し、背景地図データと併せて、平成14年8月に全地方団体へ無償で配付した。これらのデータやシステムは、CD‐ROM等の媒体に収録した。
 情報公開システムの開発に当たっては、全地方団体に対しアンケート調査を実施し、盛り込んでほしい機能等についての要望を反映させて開発を行った。
 また、業務管理システムの開発に当たっては、パイロット団体として7つの県や市の参加を求め、評価センターと共同で開発を行った。

5 集約したデータとシステム配付後の状況

 集約したデータとシステムを配付した後に寄せられた市町村の要望に基づいて、システムのバージョンアップ版を作成した。
 また、パンフレット、評価情報等によって、システムの利点及び今後のデータ集約の予定について周知徹底に努めた。


<参考>

1 平成13年度資産評価システム研究委員会の提言(平成14年3月)要旨

(1)データ更新システムの構築について

○平成12基準年度の集約化はともかく、平成15基準年度の集約化以降は、より簡易かつ合理的にデータの修正、更新のできるシステムが必要。
○評価センターにおいては、市町村自らがデータ更新をした結果を電子データとして提出してもらい、これにより短い期間内にデータの全国集約化を完了させ、市町村等の路線価等の公開業務に役立つようにしたい意向。
○その場合には、
ア 市町村の担当職員にとって分かり易いものにする
イ データ更新機能に加え、シミュレーション等の機能を付加する
ウ 市町村独自のシステムとの互換性を確保する
エ 広く市町村からの意見を反映すること
について留意する必要がある、と提言された。

 
(2)インターネットによる路線価等の情報公開について

 相続税路線価及び地価公示価格等と同様、固定資産税路線価等についてもインターネットを活用しての情報公開を実現すべきである。
 しかし、その運営主体と責任、データの信頼性とデータ更新、セキュリティの確保、運営費見通しと財源確保について検討が必要である、と提言された。

 これを受け、平成14年度の資産評価システム研究委員会において、調査・研究を行うこととした。

2 平成15基準年度分の資料の提出依頼


 評価センターでは、平成15基準年度分の資料の集約について、都道府県に対し、管内市町村への連絡と資料の取りまとめを依頼した。
 この依頼は次の点に基づくものである。
@ 地方税法第410条第2項の情報公開義務を十分ならしめるものであること。
A 総務省資産評価室長通知「平成15年度固定資産の評価替えに関する留意事項について」(平成13年5月16日付総税評第13号)に基づくものであること。(注)
B 平成3基準年度から続く公開情報の集約の一環であること。
C 「路線価等業務管理システム」の利用を促進することで、市町村が路線価等公開図を作成するにあたっての委託費用を削減することができること。
 平成12基準年度分は、紙地図を基に評価センターにおいて電子データ化を行ったが、その結果、処理件数が膨大なことによる入力誤りの発生や、作業期間が半年以上に及んだことなどの反省に立ち、また、既に市町村自らが路線価等の情報を管理するための「路線価等業務管理システム」を配付済みであることから、迅速に正確な集約情報を地方団体へ配付するため、平成15基準年度分の提出については、当センターにおいて電子データ化した平成12基準年度分のデータを基に、市町村において路線価等業務管理システムで更新した電子データにより提出していただくこととした。
なお、既に独自のシステムにより路線価や標準宅地の付設作業を行っている団体は、当センターから配付したデータ定義書に基づいてデータの表示形式を変換していただき、電子データにより提出していただくこととした。

(注) 評価替えに関する留意事項への明記

 総務省資産評価室長通知「平成15年度固定資産の評価替えに関する留意事項について」(平成13年5月16日付総税評第13号)において、「路線価等の開示情報の電子化」として、「路線価等の開示情報を全国的に集約し、電子化することについて、現在、(財)資産評価システム研究センターと共同で調査・研究を実施しているところである。本年度は、その具体化に向けたファーストステップとして、全国の路線価データの集約化を図るとともに、その閲覧プログラムの開発に着手し、来年度には、全市町村に当該データベースを提供していく方針である。また、路線価等の公開自体についても、情報通信技術(IT)を活用した、納税者にとってより利便性の高い手法を目指すことが望ましいと考えている。」と明記された。





 平成13年度の資産評価システムに関する調査研究報告書の提言を受けて行った、路線価等公開情報のインターネットによる公開の実施にあたっての課題の整理とその解決方法ついての検討結果は、次のとおりである。

1 インターネットを活用しての情報公開

 固定資産税路線価等、宅地評価の基本となる事項については、市町村長は、地方税法第410条第2項において一般に公開しなければならないこととなったが、情報公開の手段、方法については、具体的に規定されてはいない。
そこで、評価センターがインターネットという手段を活用して、固定資産税路線価等の情報公開を行うことについて、次の点を考慮のうえ、その是非について検討を行った。

@ 行政機関の保有する情報の公開に関する法律(情報公開法)は、第40条で行政機関の保有する情報が適時に、かつ、適切な方法で国民に明らかにされるよう求めており、第41条で地方公共団体にもその努力を求めている。また、独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律は、第22条第1項で独立行政法人等の保有する情報を適時に、かつ、国民が利用しやすい方法で提供するものとし、独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律施行令第12条第1項は、情報提供はインターネットを利用して行うものとされている。このような規定からすると、インターネットによる公開は、現在においてまさに適切な情報公開方法と解されること。

・行政機関の保有する情報の公開に関する法律第40条
 政府は、その保有する情報の公開の総合的な推進を図るため、行政機関の保有する情報が適時に、かつ、適切な方法で国民に明らかにされるよう、行政機関の保有する情報の提供に関する施策の充実に努めるものとする。
・行政機関の保有する情報の公開に関する法律第41条
 地方公共団体は、この法律の趣旨にのっとり、その保有する情報の公開に関し必要な施策を策定し、及びこれを実施するよう努めなければならない。
・独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律第22条
 独立行政法人等は、政令で定めるところにより、その保有する次に掲げる情報であって政令で定めるものを記録した文書、図画又は電磁的記録を作成し、適時に、かつ、国民が利用しやすい方法により提供するものとする。
一 当該独立行政法人等の組織、業務及び財務に関する基礎的な情報
二 当該独立行政法人等の組織、業務及び財務についての評価及び監査に関する情報
三 当該独立行政法人等の出資又は拠出に係る法人その他の政令で定める法人に関する基礎的な情報
2 前項の規定によるもののほか、独立行政法人等は、その諸活動についての国民の理解を深めるため、その保有する情報の提供に関する施策の充実に努めるものとする。
・独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律施行令第12条第1項
 法第22条第1項に規定する情報の提供は、事務所に備えて一般の閲覧に供する方法及びインターネットの利用その他の情報通信の技術を利用する方法により行うものとする。

A 地価公示・相続税路線価においては既にインターネットを活用して公開されていること。
B 平成13年度資産評価システム研究委員会報告書で、地方団体の委員も参加した共同研究の結果として、インターネットを活用しての情報公開の推進が提言されていること。
C 総務省資産評価室長通知「平成15年度固定資産の評価替えに関する留意事項について」(平成13年5月16日付総税評第13号)や評価センターの広報等で既に市町村へ通知されていること。
D 日本経済新聞平成13年7月4日夕刊において、インターネットを活用した情報公開についての記事が掲載されており、また、日本経済新聞平成14年11月5日朝刊で、国土交通省発表の記事として、土地取引に関する情報をインターネットによって一元的に閲覧できるシステムの構築に乗り出すことについて掲載されているなど、インターネットを活用しての情報公開が前向きに検討されていること。

 検討の結果、本来は、市町村がそれぞれインターネットを活用して情報公開を行うことが望ましいが、全市町村がインターネットを活用するまでには相当の時間を要し、しかも、それぞれの市町村が、相続税、地価公示についても併せて情報公開することは困難であることを考えれば、全てのデータを保有する評価センターが、市町村に代わって一括してインターネットによる情報公開を行うことは、これを利用する国民の立場からも、最も適切であるという結論が得られた。
 なお、評価センターがインターネットによる情報公開を開始する際、市町村に対し、何らかの方法で周知徹底を図っておくべきである。

2 インターネットによる情報公開の推進

 固定資産税の路線価をはじめ、地価公示価格等土地に関する公的な評価を一括し、これをインターネットで国民に公開する意義についての検討を行った。
 評価センターが現在行っている路線価等公開情報の集約事業及びこの事業によって集約した公開情報をインターネットという方法で広く国民に情報提供を図っていくということについては、
@ 情報公開を定めた地方税法の趣旨に合致するものである
A 市町村、税務署等の窓口に出向くことなく情報を入手することが可能であること、体の不自由な方やお年寄りが自宅に居ながら必要な情報を入手することが可能であること、時間を問わず情報の入手が可能であることなど、閲覧を希望する国民の利便性を向上させることができる
B 評価手順等の解説を付することにより、固定資産税等に対する一般の理解を促進することができる
C 複数の評価額を同時に公開すること、また、広域的な情報を公開することにより、固定資産税評価の一層の適正化・均衡化の促進が期待できる
という、大きな意義が認められるので、積極的に推進していくべきである。

3 公開対象とする項目等の検討について

(1)固定資産税に関するデータのみを公開するか、固定資産税以外の公的土地価格(相続税路線価、地価公示価格等)のデータも併せて公開するかについて

 固定資産税以外の公的土地価格が同一サイトで公開されていれば、閲覧者はそれらの価格間の相違について容易に比較することができるため、非常に便利である。
 また、固定資産税以外の公的土地価格も評価センターにおいて既に電子データ化しているので、これをインターネット上で公開するのは、なんら困難な作業ではない。
 サーバの容量についても、約2GB程度増加するだけであり、システム運用上特に支障はないことから、固定資産税以外の公的土地価格(相続税路線価、地価公示価格等)のデータも公開することが適当であると考える。
 なお、固定資産税以外の公的土地価格を公開するに当たっては、関係省庁の事前の了承を得るとともに、積極的な協力が得られるような体制を整えておくことが望ましい。

(2)状況類似地域区分等、法令上または総務省の通知上、公開が義務付けられていないデータの取扱いについて

 状況類似地域区分については、法令上または総務省の通知上、公開すべきデータとして明示されていないが、これを含めて公開するか否かについての検討を行った。
状況類似地域区分は、路線価等を算定するために必要不可欠なものであり、納税者に路線価等の価格について説明する際には、状況類似地域区分についても説明を行わなければ、十分な説明を行うことができないものである。
したがって、状況類似地域区分についても公開対象とすることが望ましい。
なお、現段階においては、法令上または総務省の通知上、公開すべきデータとして明示されていないことに鑑み、市町村に対してデータの提出の強制とならないよう配慮しつつ、協力を求めることが望ましい。

(3)過去何ヵ年分のデータを公開するかについて

 一般に、行政データの公開としては、最新のデータのみを公開すればよいものと考えられるが、固定資産税の路線価等については、前基準年度からの価格等の変化が納税者にとっての重要な関心事となる。
 しかし、課税の賦課制限が5年であることを考えると、過去のデータ全てを公開することには無理があり、2回の評価替え分が限度と考えられる。
 また、1基準年度あたりの固定資産税路線価等のデータ容量は15GBほどであるが、今のサーバの性能からすれば、2基準年度分ならサーバに負担をかけることはないし、システムプログラム上も、2基準年度分を表示することは何ら難しいことではない。
 以上のことから、2基準年度分のデータを公開することが適当であると考える。

(4)データの提供は画像のみとするか、併せてテキストデータもサイトから直接提供するかについて

 路線価等に関するデータをインターネットで公開する場合、テキストデータも提供できると、閲覧者がそのデータをそのまま推計計算等に用いることができるなど利便性の向上を図ることができる。
 しかしながら、情報公開が本来の目的であることや、納税者から具体的にデータの二次利用についての要請が寄せられていないこと、及び相続税路線価や地価公示価格についても画像のみの提供となっていることから、当面、画像のみの提供にとどめることが適当であると思われる。
 なお、公開後、関係各方面からテキストデータの提供の要望が出された場合の対応策については、別途検討すべきであると考える。

(5)公開データに誤りがあった場合の対応について

 評価センターが集約したデータをインターネット上にアップロードした後、それに誤りが発見され、あるいは価格等の修正が必要になった場合の対応について検討を行った。

 インターネットで公開するデータは、評価センターがデータを集約し、データベースを構築したものであることから、その修正も評価センターが行うものであるが、誤り等の修正については、多数の市町村から速やかに行うようにとの要望がなされることは、当然に予測される。
 しかし、修正事由が発生あるいは報告がある都度修正を行うというのは、修正のための作業が繁雑になり、かえって新たなミスの発生も予測されることなど、修正のためのコスト(現段階では、その件数等が予測できないことから具体的な金額は推計できない。)も多額になると予想され、現実的でない。
 したがって、一定の基準日を決めて、一括して修正するという方法が最も現実的である。
なお、修正のルールは明確に定めておくことが必要であり、その具体的な内容については、あらかじめ市町村に通知しておくべきである。
 また、データ更新日については、閲覧者に分かりやすい形で表示しておかなければならない。
 以上のほか、評価センターが市町村から受理した修正データについては、公開データの信頼度を高める観点から、データベースの修正がなされるまでの間、未修正データとしてまとめて表示しておくコーナーを設けることが適当である。

(6)無料サイトとするか有料サイトとするかどうかについて

 評価センターは、公益法人であり、かつ、全市町村を会員とする機構として、市町村に代わって情報公開を行うものであるから、基本的に無料サイトとするのが適当である。
 評価センターは、無料としたために財源の問題から継続的な運営ができなくなるという事態が生じることのないよう、十分な検討を行っておく必要がある。
 また、無料サイトとするものの、閲覧目的を閲覧者に入力させること、あるいは、一定事項を登録してもらってIDを発行することにより、サイトの安全確保を図ってはどうかという意見があったが、閲覧者が自己の情報を提供しなければ閲覧できないようなサイトにしてしまうと、閲覧をためらう人が出ることが予想されるため、公的情報を広く一般に公開するという趣旨からは慎重にすべきである。
 また、相続税路線価や地価公示価格に関するサイトではこのような機能は設けられていない。
 以上のような状況に鑑み、今回の公開にあたっては、閲覧者の負担を極力少なくする観点から、閲覧目的の入力要求やID発行を行わないことが適当であると考える。
 なお、公開後における利用状況等により、その必要があると認められるに至った場合には、その具体的方法について改めて検討することが適当である。

(7)閲覧機能(検索、表示、拡大・縮小)は、情報公開システムと同等とするかどうかについて

 情報公開システムは、スタンドアローンのパソコンで使用することを前提としたものであり、インターネット上で使用することを念頭に置いて開発したものではない。
 インターネット上での使いやすさという観点からすれば、ボタン数を減らす、拡大・縮小の機能も必要最小限のものにするなど、閲覧機能には一定の改良を加える方が適当であると考える。
 ただし、どのような機能を改良していくべきかについては、システム構築にあたってさらに十分な検討を行うべきである。
なお、検索機能については、経緯度座標による検索機能を付加してはどうかという意見があった。町名による住所検索では、閲覧したい場所をピンポイントで検索することができない場合もあるが、背景地図が経緯度情報を持っているため、経緯度情報によってより正確に検索できるようになること、現在は、経緯度を計測する機能を持つ携帯電話も発売されるようになり、その精度も上がってきていることなどから提案されたものである。
 この点については、コスト等の観点も含め、システム構築にあたってさらに十分な検討を行うべきである。

(8)ブラウザのみで閲覧できるようにするか、別途ソフトウェアを必要とするかどうかについて

 専門知識を持っている特定企業、特定業界が利用する際には、より高度な機能があると便利である。
 しかし、公的情報の一般公開を目的とし、特に条件なく広く一般への公開を目指していること、地図サイトは一般にブラウザのみで閲覧できることからすれば、ブラウザのみで閲覧できるようにシステムを構築するのが適当である。

(9)利用者のハードスペック(CPU、メモリ、ディスプレイ解像度)あるいはOSやブラウザの種類やバージョンを限定するかどうかについて

 路線価等情報公開システム及び路線価等業務管理システムの動作環境は次のとおりとなっている。
 OS − Windows95、98、Me、NT4.0(SP3以上)、2000(SP1以上)、XP
 CPU − PentiumU400MHz以上
 メモリ − 128MB以上
 ディスプレイ解像度 − XGA(1024×768)・256色以上

 路線価等情報公開システム及び路線価等業務管理システムの動作環境は、おおむね標準的なものである。この動作環境以前のものに対応させようとすると、インターネットによる公開システムを構築する際に、機能面で余計な制限がかかってしまうと考えられる。
 この点から、システム構築に際しては、路線価等情報公開システム及び路線価等業務管理システムの動作環境を前提に行うことが適当であると考える。

(10)接続回線速度の程度について

 ブロードバンド、INS64、アナログ回線のいずれを前提としてシステムを構築するかについて検討した。
 ADSLをはじめとするブロードバンド加入者は急速に増加しており、ブロードバンドを前提としたサイトも多くなってきている。特に地図サイトは容量が多くなりがちであるが、ブロードバンドを前提とすれば、多少容量が多いサイトであってもアナログ回線ほど画面展開の滑らかさを欠くようなことはない。インターネットによる路線価等の公開サイトも基本的には地図サイトであり、ブロードバンドを前提とするのが望ましい。
 しかし、一方においてアナログ回線利用者もまだ依然として多数存在しており、公的情報の一般公開という目的からすると、アナログ回線利用者を無視することはできない。
 このような状況に対する技術的な対応として、地図サイトにおいては、地図表示エリアの大きさを変化させることを行っていることが多い。すなわち、低速回線の場合は画面を小さくし、高速回線の場合は画面を大きくするといったものである。これによって、様々な回線速度にシステム的に対応することが可能となる。
 以上のことから、接続回線速度については、ブロードバンドを基本としつつも、アナログ回線のような遅い回線でもストレスなく見ることができるシステムを構築するべきであると考える。

(注)総務省の発表によると、平成14年7月末におけるインターネットユーザーのうち、ブロードバンド加入者は約540万人、未加入者が2160.5万人であった。

(11)システム設置場所(システム保守)について

 技術者の配置、定期的な保守点検の実施、スペースの確保等を考えると、評価センター内に設置することは困難である。
 アウトソーシングセンターにシステムを設置するのが適当であると考える。
 なお、評価センターにおいても、今後はインターネットの運用について詳細な知識を有する職員を育成していくことが望まれる。

(注)アウトソーシングセンターとは、顧客の業務を行うホストコンピュータやサーバを集中設置し、その運用を行う場所をいう。

(12)サーバスペックについて

 サーバスペックは、同時アクセス数や平均閲覧データ容量により決定される面もあるため、これを現時点で正確に予測するのは困難である。
 ただし、アクセス数についてだけ見ると、サーバ専用機2台構成で、1日あたりの1万程度のアクセス数に対応することが可能であり、国税庁のデータを参考に考えると、サーバ専用機は、4〜5台ぐらいの構成にする必要があるのではないかと思われる。
 この点については、システム構築の際にさらに十分な検討を行うことを望むものである。

(注)国税庁の相続税路線価サイトは、最新情報をアップした週(平成14年9月の第2週)には、1日あたり1万件を超え、2万件近い日もあった。その後、9月末までの平日における1日あたりのアクセス数は、6〜7千件であった。

(13)バックアップシステムをとるかどうかについて

 バックアップシステムをとれば、故障時に自動的にバックアップ機器に切り替わるため、閲覧不可能になる状態を回避することができる。
 そして、インターネット上のサイト運営をアウトソーシングセンターに委託して行う場合、24時間運営が基本であり、バックアップシステムも標準的な受託内容として含まれているのが一般的であるため、バックアップシステムをとったからといって必ずしもコスト高になるわけではない。
 コスト的に問題がない以上は、バックアップシステムをとるのが適当であると考える。

(14)サイトの利用に関する基本的な閲覧の条件の周知について

 公開画面には、閲覧者にとって分かりやすい形で、次の事項を明示しておくことが重要である。
@ 国や地方団体が公開している情報を評価センターが収集して提供しているものであること。
A データ内容については、必ず所管の役所で確認されたいこと。
B データ内容の利用は、閲覧者の自己責任で行うものであり、評価センターは発生した不利益について一切責任を負わないこと。
C データ更新日
 また、閲覧者が、利用に際してはデータ内容を必ず所管の役所で確認するべきであるという認識ができるような形のサイト構成を行うことも必要である。
 なお、その際は、市町村や都道府県などのサイトとのリンク設定などにより連絡先の明確化を図るなど、閲覧者の利便の向上のための工夫に努めるものとする。

<サイトにおける明示例>

(15)どこまでのレベルのセキュリティを必要とするかということについて

 基本的には、情報システムセキュリティ管理のガイドラインであるBS7799等の基準に準拠してセキュリティ・ポリシーを策定した上で、どのようなセキュリティ維持の方法を採用していくべきか検討することとなるが、どこまでのレベルのセキュリティを必要とするかは、コストパフォーマンスと信頼性の確保との兼ね合いの問題であり、具体的なシステムの内容に応じて検討すべき課題である。
 現段階において一般的に採用されるセキュリティ維持の方法については、次に掲げるようなものがあり、システム構築の際にこれらを参考にして受託業者と十分な検討を行うことが必要である。
 なお、システムの委託に際しては、一月当たりの不正侵入のアタック回数とそれへの対処についての報告(セキュリティ報告)の提出が不可欠である。

  (セキュリティ維持の方法の例)
・ 不正侵入検知装置(IDS)の導入による自動監視を行う。
・ 改竄に対する人的監視を行う。
・ アタックテスト等によって脆弱部分の洗い出しを行うなど、定期的な監査を行う。
・ セキュリティホールへの速やかな対応を行う。
・ 修正パッチの速やかな適用を行う。
・ 不正なリクエストを除外する。
・ ウィルスワクチンをインストールする。
・ ファイアウォールを設置する。
・ 共用サーバではなく専用サーバを利用する。


<参考>

 公的機関や企業との取引やシステム接続を行う場合、セキュリティ・ポリシーが整備されていることが条件となることが多くなってきている。
 セキュリティ・ポリシー策定にあたってのガイドラインとなるものが情報セキュリティに関する国際標準であり、代表的なものとして、BS7799、ISO/IEC15408、GMITSなどがある。このうち、BS7799は、BSI(英国規格協会)によって規定された企業・団体向けの情報システムセキュリティ管理のガイドラインであり、現在は、国際的なガイドライン(ISO/IEC17799)に取り入れられて、国際標準となっている。我が国においても、JIS X 5080に取り入れられ、国内における標準規格ともなっている。
 内容としては、セキュリティ・ポリシー、セキュリティ組織、財産の分類及び管理、スタッフのセキュリティ、物理的及び環境的セキュリティ、通信及び運用管理、アクセス制御、システムの開発及びメンテナンス、事業継続管理などが規定されている。

(16)トラブル対策について

 アクセス集中によるサーバダウンなどトラブル発生時の対応について、昼間と夜間で区別するか、復旧に必要な時間をどれだけみるかということについて検討したが、インターネット上のサイト運営をアウトソーシングセンターに委託して行う場合、24時間運営が基本であり、バックアップシステムも標準的な受託内容として含まれているのが一般的である。
 したがって、特に昼夜を分けて考える必要はなく、また、バックアップシステムをとることにより速やかな復旧を図ることが可能であることから、復旧に必要な時間に特にこだわる必要はないものと考える。

(17)公開にあたって必要なサーバ用OSの性能について

 サーバ用OSには、UNIX系、Linux系、Windows系などがあるが、情報公開にあたって必要な性能を備えているOSを選択しなければならない。その際、安定性、信頼性、GISエンジンとの適合性、コストパフォーマンスを考慮する必要がある。
 サーバ系の地図ソフトは、UNIX系とWindows系が多いが、UNIX系は安定性が高い反面高価である。インターネット上で画像を生成するという点では、両者に大きな差異はない。最近はLinux系がシェアを伸ばしてきているが、OS自体のサポートがないため、本格利用には難しい面もある。
 以上のような状況に鑑み、サーバ用OSの性能については、システム構築の段階でさらに十分な検討を行うべきであると考える。

4 著作権に関する検討について

 著作権に関しては、次のような検討が行われた。

(1)著作権の範囲について
 インターネットを活用した情報公開において発生すると思われる著作権の範囲については、次のとおりである。
著作権法(抜粋)
第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
 一 著作物 思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術、又は音楽の範囲に属するものをいう。

 著作権の客体は著作物であるが、「著作物性を肯定するための要件たる創作性は、表現の内容である思想について要求されるのではなく、表現の具体的形式について要求される(東京地判昭和53年6月21日)」ものである。
なお、単なる事実やデータの羅列にすぎないものは思想、感情の表現ではないから著作物にはなりえない。(三山裕三著 著作権法詳説 東京布井出版刊)

@ 市町村が決定し、公開する路線価等のデータについて
 ・属性データ(価格、番号等)
 価格等の数値データは、単なるデータの羅列であって、創作性は認められず、著作物にはなりえない。したがって、属性データに著作権は発生しない。
 ・図形データ(路線価線、標準宅地マーク等)
 図形データによって表現される画像は、評価センターが著作権を有する業務管理システムのプログラムによって表現されるものであり、その著作権は評価センターが取得している。実際に市町村が作成するものは、画像表現のために必要な数値データであるが、これは単なるデータの羅列であって、創作性は認められず、著作物にはなりえないものと考えられる。
A 相続税路線価、地価公示価格、地価調査価格のデータについて
 これらは、国税庁、国土交通省、都道府県という公的機関が法令に基づいて公開した情報である。評価センターは、これらの情報を独自に電子データ化してインターネット上で公開することとしている。
 これらの情報の原著作権は各機関が有しているが、評価センターにおいて電子データ化するのは、これらの情報から読みとれる事実や数値データであり、具体的な表現形式そのものではない。単なる事実やデータの羅列が著作物になりえない以上、相続税路線価、地価公示価格、地価調査価格のデータを、評価センターが独自に電子データ化してインターネット上で公開しても、各機関の原著作権を侵害するものではないと考えられる。
B 評価センターが作成する路線価等(相続税路線価、地価公示価格、地価調査価格も含む。)のデータベース及び公開サイトについて
 評価センターは、路線価等の公開情報についてデータベースを作成し、これをインターネットで公開する際に利用する。このデータベースは、インターネットで公開するためのシステムにとって利用しやすいよう創意工夫して作られるものであり、その表現の具体的形式に創作性が認められるものである。したがって、データベースは著作権の対象となる。
 また、評価センターが作成するインターネット上の公開サイトは、閲覧者が見やすいように創意工夫して作られるものであり、その表現の具体的形式に創作性が認められるものである。したがって、公開サイトは著作権の対象となる。
 データベース及び公開サイトの著作権については、評価センターは、契約により著作権を取得しておかなければならない。 C 背景地図について
 地図は基本的に事実を表示するものであるが、判例によると「各種素材の取捨選択、配列及びその表示の方法に関しては、地図作成者の個性、学識、経験等が重要な役割を果たすものであるから、なおそこに創作性の表出があるものということができる。そして、右素材の選択、配列及び表現方法を総合したところに、地図の著作物性を認めることができる(富山地判昭和53年9月22日)」ものとされている。
 したがって、背景地図は、著作物に該当し、その作製者の著作権の対象となるものである。背景地図を別途購入してインターネット上の公開サイトに用いる場合、公開サイトの著作権を評価センターが取得するとしても、背景地図に関しては、その作製者に原著作権が存するものである。

 以上のことからすると、インターネットを活用した情報公開においては、公開用のデータベース、公開サイト及び背景地図についてその作製者に著作権が発生するものである。公開サイトにおいては、著作権に関する記載をしておく必要がある。
なお、市町村については、特に著作権が発生するものではないが、評価センターが市町村からデータの提出を受けるに当たっては、提出してもらったデータをインターネット上で公開する予定である旨を、何らかの方法で周知しておくべきである。

(注)@及びAについて、文化庁長官官房著作権課へ意見を求めたところ、「特に問題が発生する余地はない」旨回答を得た。(平成14年11月14日確認)

(2)路線価等情報の利活用について

 評価センターが著作権を取得するとしても、内容は一般に公開されているデータであり、情報公開の趣旨からすれば、できる限り広くその内容が一般に提供されていくことが望ましい。
 そこで、公開サイトとは別にデジタルデータそのものの提供を望む者に対しては、評価センターからデータを提供できるような態勢を整えておくべきである。具体的には、データの提供を望む者から、提供願いを出してもらい、それに基づいて評価センターがデータの提供の可否を判断することが適当と考える。
 なお、その際、インターネットによる情報公開に必要な経常的経費の負担及び将来的な財政運営の安定化に資するため、データの有償での提供についても検討しておくべきである。

<サイトにおける明示例>
1 著作権について
 本サイトは、(財)資産評価システム研究センターの著作権の対象となっており、日本国の著作権法および国際条約により保護されています。
 また、背景地図については、(株)○○○○の著作権の対象となっています。
 本サイトの内容の全部または一部について、私的使用又は引用等著作権法上認められた行為を除き、著作権者に無断で転載、複製等を行うことはできません。
 なお、引用を行う際は、適宜の方法により、必ず出所を明示してください。
 本サイトのデータの商業的利用を希望する場合は、当評価センターまでご連絡ください。

2 リンクについて
 本サイトへのリンクは、自由に設定して構いません。
 なお、リンクの設定を行った場合には、リンクを設定したサイトのURL等を当評価センターまで電子メールでお知らせください。

5 運用時間について

 時間を問わず情報の入手が可能であることが意義のひとつとして挙げられたが、時間を問わずに情報の入手を可能とするためには、24時間運用が望ましいと考える。
 この点については、不正侵入のアタックが、特定の時間帯に行われることが多いことから、その時間帯の運用を止めることでサイトの安全性を高めることができるのではないか、あるいは、夜間の人員配置、バックアップ態勢を整えておく必要があるため、コストがかかるのではないかという意見があったが、不正侵入のアタックは、運用時間を制限しても、運用時を狙ってやってくるものであり、運用時間を制限するよりもセキュリティ機能を充実させることで対処すべきものであるとする意見もあり、また、アウトソーシングセンターへの業務委託を前提として考えると、関連業界においては、既に24時間運用でバックアップ態勢完備というのが標準的なサービスであって、必ずしも24時間運用がコスト高になるものではないこと等から、24時間運用により開始すべきものと考える。

6 むすび

 インターネットを活用して路線価等の情報を公開していこうという評価センターの試みは、極めて先進的なものであり、その試みは高く評価できるものである。
 今回は、このインターネットによる公開の実施にあたっての課題の整理とその解決方法について検討したものであるが、必ずしもあらゆる課題について検討しきれたわけではない。
 そのため、今後、新たな課題が生じるかもしれないが、その際は、市町村及び閲覧者の利益を十分に考えたうえで、その対応策を検討することを望むものである。
 また、市町村に対しては、
@ 固定資産税の評価事務へのコンピュータの導入を進め、業務の高度化、合理化に努めること
A 将来的には、それぞれの市町村がインターネット等を十分に活用して、情報公開の高度化に取り組むこと
が望まれる。




1 地方税法

第388条(固定資産税に係る総務大臣の任務)

 総務大臣は、固定資産の評価の基準並びに評価の実施の方法及び手続き(以下「固定資産評価基準」という。)を定め、これを告示しなければならない。この場合において、固定資産評価基準には、その細目に関する事項について道府県知事が定めなければならない旨を定めることができる。
2 総務大臣は、前項の固定資産評価基準を定めようとするときは、地方財政審議会の意見を聴かなければならない。
3 総務大臣は、地籍図、土地使用図、土壌分類図、家屋見取図、固定資産売買記録簿その他固定資産の評価に関する資料及び固定資産税の統計を作成するための標準様式を定めて、これを市町村長に示さなければならない。
4 総務大臣は、固定資産の評価に関して市町村長に対し、左の各号に掲げる技術的援助を与えなければならない。
一 市町村の固定資産評価員が固定資産を評価するために必要な評価の手引きその他の資料を作成すること。
二 市町村の固定資産評価員が評価をすることが著しく困難である固定資産の評価について市町村長から助言を求められた場合において助言を与えること。


第410条第2項 (固定資産の価格等の決定等)

 市町村長は、前項の規定によって固定資産の価格等を決定した場合においては、遅滞なく、総務省令で定めるところにより、地域ごとの宅地の標準的な価格を記載した書面を一般の閲覧に供しなければならない。


附則第17条の2 (平成13年度又は平成14年度における土地の価格の特例)

 当該市町村の区域内の自然的及び社会的条件からみて類似の利用価値を有すると認められる地域において地価が下落し、かつ、市町村長が次の表の上欄に掲げる土地の区分に応じ、それぞれ、同表の中欄に掲げる年度において、同表の下欄に掲げる価格(以下本項において「修正前の価格」という。)を当該地域に所在する土地に対して課する当該年度分の固定資産税の課税標準とすることが固定資産税の課税上著しく均衡を失すると認める場合における当該土地に対して課する当該年度分の固定資産税の課税標準は、第349条の規定にかかわらず、平成13年度分又は平成14年度分の固定資産税に限り、当該土地の修正前の価格を総務大臣が定める基準(以下「修正基準」という。)によって修正した価格(当該土地が次の表の第2号若しくは第4号に掲げる土地である場合における平成13年度分の固定資産税又は当該土地が次の表の第3号、第5号若しくは第6号に掲げる土地である場合における平成14年度分の固定資産税にあっては、当該土地の類似土地の当該年度の修正前の価格を修正基準によって修正した価格に比準する価格とする。以下「修正価格」という。)で土地課税台帳等に登録されたものとする。
(略)
 総務大臣は、第1項の修正基準を定めたときは、これを告示しなければならない。
8 固定資産税の納税者は、その納付すべき平成13年度分又は平成14年度分の固定資産税に係る第1項の規定の適用を受ける土地について土地課税台帳等に登録された修正価格について第432条第1項の規定により審査の申出をする場合においては、当該土地に係る当該年度の前年度分の固定資産税の課税標準の基礎となつた価格についての不服を審査の申出の理由とすることができない。
9 平成13年度分及び平成14年度分の固定資産税に限り、第388条第2項、第401条及び第432条第1項の規定の適用については、第388条第2項及び第401条第1号中「固定資産評価基準」とあるのは「固定資産評価基準及び附則第17条の2第1項の修正基準」とし、第432条第1項中「当該土地又は家屋」とあるのは「当該土地若しくは家屋」と、「又は第5項ただし書」とあるのは「若しくは第5項ただし書」と、「を申し立てる場合」とあるのは「、又は平成13年度分若しくは平成14年度分の固定資産税について当該土地が附則第17条の2第1項の規定の適用を受けるべきものであることを申し立てる場合」とする。
10 市町村長は、平成13年度分又は平成14年度分の固定資産税について、第1項の規定により当該市町村内の土地の全部又は一部について修正価格で土地課税台帳等に登録されたものを当該年度分の固定資産税の課税標準とする場合には、その旨を納税義務者に周知するよう努めるものとする。


2 総務省設置法

第4条(所掌事務)

二十三 地方自治及び民主政治の普及徹底に関すること。
二十四 国と地方公共団体及び地方公共団体及び地方公共団体相互間の連絡調整に関すること。
二十五 地方公共団体の求めに応じて当該地方公共団体の行政及び財政に関する総合的な調査を行うこと。
二十六 地方自治に係る政策で地域の振興に関するものの企画及び立案並びに推進に関すること。
(略)
二十九 地方自治に影響を及ぼす国の施策の企画及び立案並びに運営に関し、必要な意見を関係行政機関の長に述べること。
三十 地方公共団体の自主的かつ主体的な組織及び運営の合理化の推進について必要な助言その他の協力を行うこと。
三十一 地方自治に関する調査及び研究に関すること。
三十二 地方公共団体の組織及び運営に関する制度の企画及び立案に関すること。
(略)
四十五 地方公共団体の財政に関する制度の企画及び立案に関すること。
四十六 地方公共団体の負担を伴う法令案並びに国の歳入歳出及び国庫債務負担行為の見積りについて、関係各大臣に対して意見を述べること。


3 総務省令

第15条の6の2 (法第410条第2項に規定する地域ごとの宅地の標準的な価格を記載した書面)

 法第410条第2項の規定により一般の閲覧に供しなければならないものとされる地域ごとの宅地の標準的な価格を記載した書面には、次の各号に掲げる地域の区分に応じ、当該各号に定める事項を図面により表示するものとする。
一 法第388条第1項の規定に基づく固定資産評価基準(昭和38年自治省告示〜(略)〜という。)第1章第3節二に規定する市街地宅地評価法が適用される地域
  当該地域に係る標準宅地(固定資産評価基準〜(略)〜をいう。)の位置及び街路ごとの路線価(固定資産評価基準〜(略)〜を乗じたものをいう。)
二 固定資産評価基準第1章第3節二に規定するその他の宅地評価法が適用される地域
   当該地域に係る標準宅地(固定資産評価基準〜(略)〜をいう。)の位置及び単位地積当たりの価格(固定資産評価基準〜(略)〜を乗じたものをいう。)


4 地価公示法

第6条 (標準地の価格等の公示)

 土地鑑定委員会は、第2条第1項の規定により標準地の単位面積当たりの正常な価格を判定したときは、すみやかに、次に掲げる事項を官報で公示しなければならない。
(1) 標準地の所在の部、市、区、町村及び字並びに地番
(2) 標準地の単位地積当たりの価格及び価格判定の基準日
(3) 標準地の地積及び形状
(4) 標準地及びその周辺の土地の利用の現況
(5) その他国土交通省令で定める事項


第7条 (公示に係る事項を記載した書面等の送付及び閲覧)

 土地鑑定委員会は、前条の規定による公示をしたときは、すみやかに、関係市町村(都の特別区の存する区域にあっては特別区、地方自治法(昭和22年法律第67号)第252条の19第1項の指定都市にあっては当該市の区。次項において同じ。)の長に対して、公示した事項のうち当該市町村が属する都道府県に存する標準地に係る部分を記載した書面及び当該標準地の所在を表示する図面を送付しなければならない。
2 関係市町村の長は、政令で定めるところにより、前項の図書を当該市町村の事務所において一般の閲覧に供しなければならない。

3 前項の規定により市町村(特別区を含む。)が処理することとされている事務は、地方自治法第2条第9項第1号に規定する第1号法定受託事務とする。


5 国土利用計画法施行令

第9条 (基準地の標準価格)

 
 都道府県知事は、自然的及び社会的条件からみて類似の利用価値を有すると認められる地域(法第12条第1項の規定により指定された規制区域を除く。)において、土地の利用状況、環境等が通常と認められる画地を選定し、その選定された画地について、毎年一回、一人以上の不働産鑑定士又は不動産鑑定士補の鑑定評価を求め、その結果を審査し、必要な調整を行って、国土交通省令で定める一定の基準日における当該画地の単位面積当たりの標準価格を判定するものとする。
2 前項の標準価格は、土地について、自由な取引が行われるとした場合におけるその取引(農地又は採草放牧地の取引(農地及び採草放牧地以外のものとするための取引を除く。)を除く。)において通常成立すると認められる価格(当該土地に建物その他の定着物が存する場合又は当該土地に関して当該土地の使用及び収益を目的とする権利が存する場合には、これらの定着物又は権利が存しないものとして通常成立すると認められる価格)とする。
3 都道府県知事は、第1項の規定により標準価格を判定するに当たっては、その標準価格に係る基準地が地価公示法第2条第1項に規定する都市計画区域内に所在する土地(森林の土地を除く。)であるときは、公示価格を規準とし、その標準価格に係る基準地が当該都市計画区域内に所在する森林の土地であり又は当該都市計画区域外に所在するときは、近傍類他の取引価格から算定される推定の価格、近傍類地の地代等から算定される推定の価格及び同等の効用を有する土地の造成に要する推定の費用の額を勘案して行うものとする。
4 都道府県知事は、前項の推定の価格又は推定の費用の額を求めるには、次に掲げるところによるほか、国土交通省令で定めるところにより行うものとする。
1.近傍類他の取引価格又は地代等が投機的取引、当該土地を特別な用途に供するための取引その他の特別な事情を反映して形成されていると認められるときは、その事情を除去するための補正を行うものとする。
2.近傍類他の取引価格又は地代等が標準価格を判定する基準日前のものであり、かつ、その基準日までの間に土地の価格に変動があると認められるときは、その変動に応じ社会的経済的事情を勘案して修正するものとする。
5 都道府県知事は、第1項の規定により標準価格を判定したときは、基準地の所在、基準他の単位面積当たりの価格、価格判定の基準日その他必要と認める事項の周知に努めるものとする。


6 財務省令

土地評価審議会に係る土地の評価についての基本的事項等に関する省令
第2条(土地の評価に関する事項の閲覧)

 国税局長は、相続税法(昭和二十五年法律第七十三号)第二十六条の三第一項に規定する土地評価審議会の意見に基づいて土地の評価に関する事項を定めたときは、土地を有する者の便宜にも配慮して、当該事項を速やかに国税局及び税務署において閲覧に供するものとする。


7 行政機関の保有する情報の公開に関する法律(情報公開法)

第40条 (行政機関の保有する情報の提供に関する施策の充実)

 政府は、その保有する情報の公開の総合的な推進を図るため、行政機関の保有する情報が適時に、かつ、適切な方法で国民に明らかにされるよう、行政機関の保有する情報の提供に関する施策の充実に努めるものとする。


第41条 (地方公共団体の情報公開)
 地方公共団体は、この法律の趣旨にのっとり、その保有する情報の公開に関し必要な施策を策定し、及びこれを実施するよう努めなければならない。


8 修正基準

平成13年度又は平成14年度における土地の価格に関する修正基準
(自治省告示第211号)

 地方税法(昭和25年法律第226号)附則第17条の2第1項の規定に基づき、同項に規定する自治大臣が定める基準を次のとおり定めたので、同条第7項の規定に基づき告示する。
 平成12年8月28日
                                 自治大臣  西田 司
(以下略)


9 総務省通知等

















インターネットを活用しての情報公開の基礎となる関係資料

1 現段階における集約事業の概要
(1)集約するデータ


(2)電子データ化作業に要する期間等

@ 固定資産税データ
a.電子データの集約時期
毎年4月に全国の市町村から集約
b.データ結合作業期間
毎年4月〜6月

A 地価公示価格データ
a.データ化作業期間
毎年3月から6月

B 都道府県地価調査価格データ
a.データ化作業期間
毎年9月から10月末

C 相続税データ
a.データ化作業期間
毎年8月から10月末

(3)成果品の配付




(4)過去における集約情報の販売実績


 平成3年度及び6年度は、集約した公開情報を冊子にとりまとめ、地方団体へ無償で配付した。
 一般への販売実績は次のとおり。

2 公的土地評価の一覧表

<固定資産税路線価等と他の価格等の関係>

○土地基本法第16条

「国は、適正な地価の形成及び課税の適正化に資するため、土地の正常な価格を公示するとともに、公的土地評価について相互の均衡と適正化が図られるように努めるものとする」

○総合土地政策推進要綱(平成3年1月25日閣議決定) (抜粋)

・ 「平成6年度以降の評価替えにおいては、土地基本法第16条の規定の趣旨を踏まえ、相続税評価との均衡にも配慮しつつ、速やかに、地価公示価格の一定割合を目標に、その均衡化・適正化を推進する」
・ 「土地の相続税評価については、地価公示価格を基準として評定する考え方に立って、平成4年分の土地評価から評価時点を地価公示価格の評価時点(毎年1月1日時点)にあわせるとともに、評価割合を引き上げ、その適正化・均衡化を図る。

○固定資産評価基準第12節経過措置 (抜粋)

 「地価公示価格及び不動産鑑定士又は不動産鑑定士補による鑑定評価から求められた価格等を活用することとし、これらの価格の7割を目途として評定するものとする。」

3 固定資産税(土地)の主な評価替えスケジュール(イメージ)

<平成15基準年度の場合>




インターネットによる公開の実施に際しての課題について

 調達用の仕様書を作成することをベースに考えますと以下の事項が必要となります。

(1) システム化の目的

 何故、Webで公開するのか、誰にどのようなメリットがあるのかがポイントになろうかと思います。


(2) 調達物品

 ハードウェア構成/ソフトウェア構成


(3) 契約形態

(4) 納入時期/場所

(5) システム要件

 前回、ご提示頂いた課題はこの部分に入ってきます。
  @ 操作性(使い易いシステム構築)
  A 信頼性
  B セキュリティ
  C 運営
  D 可用性:
   24時間/365日サービスを提供するものなのかにより、可用性のレベルが変わります。
  E クライアント条件:
   利用者が使用するパソコンの条件(OS,ブラウザ等)を指定します。
   高度な機能を実装する場合、条件は厳しくなるので、妥協できるポイントを明確化する必要が生じます。
  F 性能:
   同時アクセス数を想定し、利用者側でのレスポンス目標値を設定します。
   性能を左右するファクターとしては、ハードウェア性能、ネットワーク性能があります。


(6) 導入条件

 ・開発スケジュール
 ・開発体制
 ・ネットワーク条件
 ・保証
 ・知的財産権
 ・賠償関係・免責事項等


(7) 教育要件

(8) 保守要件

                                         以  上






固定資産税路線価等デジタルデータインターネット閲覧システム資料

1.目的

 路線価等公開情報の集約化に伴い、情報公開用デジタルデータを、一般市民がインターネットを介して閲覧できるようにすることを目的とします。
情報提供するに当たり、ユーザーにとって使いやすく分かりやすいシステムを目指します。

2.基本概念

・インターネットを介して閲覧可能な情報は、情報公開システムで閲覧可能な情報と同等とします。(検索等の機能についても同等とします。)
・地図関連データについては、セキュリティ、表示スピードを考慮し画像で配信します。
・閲覧する端末で使用するブラウザは、マイクロソフト社製インターネットエクスプローラを標準仕様とします。

3.画面イメージ

4.サーバー構成
(1)サーバー構成図

(2)システム構成及び運用面での考慮点

@ 処理の分散化
 Webサーバー、Mapサーバー、データベースサーバーを別端末に分け、処理のウェイトに応じて台数比率を決定する。
A 負荷の分散化
 ・ローカル負荷分散
 複数のサーバーを並列に置き、ロードバランサーで一台あたりの負荷を減少させる。
 ・広域負荷分散
 複数回線間をDNSにより負荷を分散させる。
B サービスの安定性を確保する
 ・マシンの二重化及びローカル負荷分散機により、マシンの異常が有った場合は分散対象から外す。
 ・回線の二重化及び広域負荷分散機により、回線異常等が有った場合は異常な回線を回避する。
C 回線の帯域確保
 ピーク時のアクセス数は日平均値に対して約2.3倍(過去実績より)の変動があり、それを見越した帯域の確保が必要である。
D 運用管理面
 サーバーの負荷管理、ファイアウォール・ロードバランサーの設定管理、DNS、WebサーバーIPアドレス管理、セキュリティホール対応等、日々の管理が必要である。
E サーバー構成
 サーバーの構成は、各処理サーバー毎(Webサーバー、Mapサーバー、住所DBサーバー、目標物DBサーバー)に主サーバーと副サーバーの最低2台の構成を1セットして設置します。

5.ソフトウェア構成


6.機能一覧

地図検索/住所検索/目標物検索
路線価表示/標準宅地位置表示
固定資産税路線価図/相続税路線価表示/地価公示・地価調査価格表示
地図拡大・縮小・移動表示


用語の説明

 アウトソーシングセンター

 顧客の業務を行うホストコンピュータやサーバを集中設置し、その運用を行う場所のこと。

 アタックテスト

 不正アタックを擬似的に発生させるツールを用いて、サーバやクライアントに擬似的な不正侵入アタックを定期的に実施すること。

 アップロード

 下位のコンピュータから上位のコンピュータにデータを転送すること。

 インストール

 ソフトウェアを、所有しているコンピュータ・システムに合わせていつでも使えるようにするため、ハード・ディスクの所定の位置にコピーすること。

 インターネット

 世界中のコンピュータを1つのネットワークで結んでしまうネットワーク方式のこと。

 ウィルスワクチン

 コンピュータ・システムに潜入し、ディスクの内容などを破壊してしまうプログラムであるコンピュータウィルスを駆除するソフトウェアのこと。

 サーバ

 他のプログラムやコンピュータから要求を受けて、処理を実行するプログラムや装置のこと。

 サイト

 サーバが設置されているコンピュータ環境、あるいはその管理者のこと。サーバから情報を提供する役割を持っている。

 スタンドアローン

 コンピュータが他のコンピュータと接続しておらず、独立に存在している状態のこと。

 セキュリティ・ポリシー

 ネットワークを利用する組織ごとに取り決めた、セキュリティに関する内部規約のこと。保護対象、侵害に対する手段、管理運営方法などの方針からなる。

 セキュリティ・ホール

 ネットワークまたはシステムにおける防御機構(セキュリティ)の欠陥のこと

 ディスプレイ

 人間がコンピュータと対話するための表示用端末装置のこと。キーボードなどから入力した内容やコンピュータから出力したい内容を表示する。

 データベース

 データを大量に蓄積し整理して、コンピュータが処理しやすい形にしたファイル、またはその集合のこと。

 パッチ

 プログラムの一部を修正すること。バグの修正やソフトウェアのアップグレードなどがある。

 ファイアウォール

 インターネットのような外部ネットワークとLANのような内部ネットワークとの間に設置する、セキュリティ対策用のシステムのこと。ネットワーク・ユーザからの通信要求をすべて監視し、不正なデータが内部ネットワークに侵入するのを防ぐ。

 ブラウザ

 データやファイルの内容を閲覧するためのソフトウェアのこと。

 ブロードバンド

 従来の通信回線方式よりも高速なデータ通信が行える通信方式の総称。高速通信を可能にするために、通信に利用できる帯域幅が広いことから名付けられている。主として、光ファイバー、ケーブルテレビ、ADSLなどがある。

 ホストコンピュータ

 複数のコンピュータや端末からなるシステムやネットワークなどで、コンピュータ・システムの中心となっているコンピュータのこと。

 メモリ

 半導体を利用した記憶媒体のこと。データや命令を記憶するもの全般をいう場合もある。

 CPU(Central Processing Unit)

 コンピュータの中枢部分に相当する、基本処理装置、制御装置、入出力処理装置などの主要部分をまとめた装置のこと。

 GIS(Geographical Information System)

 デジタル化された地図データと、その位置の持つ属性情報などを統合的に提供する情報システムのこと。データは地図上に表示され、属性情報を視覚的に把握することができる。

 ID(Identification)

 複数ユーザを持つコンピュータ・システムで用いるユーザ識別番号のこと。これによってユーザーを区別することができる。

 INS(Information Network System)

 NTTが行っている日本版サービス統合デジタル網(ISDN)のこと。通信ネットワークをデジタル化し、統合化し、さらにネットワーク自体に情報処理機能を持たせて通信と情報の融合を図ったもので、INS64、INS1500などのサービスがある。INS64は、通信用のBチャネル(伝送速度64kbps)2本と制御通信用のDチャネル(伝送速度16kbps)1本で構成されている。

 Linux

 フィンランド、ヘルシンキ大学のLinus B.Torvaldsによって作られた、パソコン用UNIX互換OSのこと。最大の特徴は、あるバグが発生するとボランティアのユーザが世界中でインターネットで連絡を取り合ってその修復に当たるという、オープン・ソースと呼ばれる開発手法にある。

 OS(Operating System)

 コンピュータ・システムをできるだけ効率的に使うよう設計されたソフトウェアのこと。プログラムの実行管理や周辺装置の管理などに当たり。基本ソフトともいわれる。

 UNIX

 アメリカのAT&T社のベル研究所で開発されたタイム・シェアリング・システム用OSのこと。マルチユーザ・マルチタスクとなっていることが特色である。

 URL(Uniform Resource Locator)

 Web上の場所を指定するための表記方法のこと。これを使って、インターネット上のコンピュータにある情報資源を特定することができる。

 Windows

 アメリカのマイクロソフト社が開発したOSのこと。事実上の業界標準となっており、パソコン向けのもの以外にも、携帯情報端末向けのもの、サーバ向けのものがある。

<参考文献>

 2003-'04年版 最新パソコン用語事典(技術評論社刊)